球団を増やし、人気をさらにヒートアップさせられるか!?
台湾・台中市が第5の球団に向けて動き出した。来年の球団設立を目標に、会社を設立するところからのスタートになる。現在、CPBLに所属する4球団には台中市をホームとしているチームはない。
ラミゴモンキーズ (桃園市)
統一ライオンズ (台南市)
義大ライノズ (高雄市)
中信兄弟エレファンツ (台北市)
この現状から台中市の球団設立に執念をもって取り組んでいくことになるだろう。野球をするには専用の球場が必要になるがその心配は無用だ。市内には球場が2つあるのだから。近年はアジアの国際大会に使用されることが多くなってきた台中インターコンチネンタル球場がある。自身も観に行った21Uワールドカップでもメイン球場として使用された。新球団ができればここがホームになるだろう。収容人数は2万人超。観客席は増やす改修工事が必要になるかもしれないが。
球団が増えることは喜ばしいことだ。だが懸念していることがある。それは八百長の再発だ。台湾プロ野球が誕生した1990年代から選手が暴力団と関係をもったり、野球賭博をするといった行為が起きていた。事実が発覚するたびに球団消滅を繰り返した。近年だと2009年。日本球界にも関係があった張誌家(元西武)や中込伸(元阪神)もこの事件に関わったとされる。全体で24人が関係する史上最低の出来事に発展した。2球団が消滅し、現在の4球団でリーグが運営されているのはこの時からである。自身が台湾に行った際、現地の記者が話していた。
「悪いことがあれば野球チームの数が減り、WBCのように良いことがあると逆にチームが増える」
出来事に左右されているような台湾プロ野球。この新球団の設立が現地の野球人気をさらに盛り上げてくれる要因になることに期待をしたい。もう八百長はこりごりだ。2度の過ちで野球人気やリーグ運営に影響を及ぼすか経験したはずだ。オリンピック復活のためにも健全な球団を設立してほしい。
今後の台中市の動向に注目だ。