陳偉殷  英雄からのプレゼント!  台湾野球

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大切な贈り物。将来は台湾野球の発展のために。

オリオールズに所属する陳偉殷(チェン・ウェイン・元中日)が台湾の野球をする子供たちに野球奨学金を授与した。現地では「陳偉殷棒球獎學金」と呼ばれている。主に両親に反対や経済的な理由で野球ができない子供たちを対象に夢をあきらめないために設けられたものだ。今回で3回目を迎えた。96人から申請があり、34人が奨学金を受け取ることとなった。内訳はナショナルチーム16人・ジュニアチーム10人・高校チーム8人となっている。

奨学金の式典に出席したチェンは「経済的な面で台湾野球に貢献していきたい」と語っている。台湾では野球が1番人気があると言われている。プロのCPBLをはじめ、社会人野球のポップコーンリーグや小学・中学・高校・大学と野球大会も存在している。日本と同じように野球は行われているように見えるが、その裏で前述した原因でプレーができない球児も存在する。この問題の解決一役買っているのはチェンからの「贈り物」だろう。

チェンは1月24日にアメリカに戻る。自主トレを重ねつつ2月15日から始まるオリオールズのキャンプに備えることになる。昨年は16勝を挙げる活躍をみせた。「去年よりも良い成績を求められるが、キャンプで調子を最高の状態にもっていきたい。今季は防御率を良くする(3.54)や投球回数を増やす(185.2)、被安打数(193)を改善するなどやることはたくさんある」と意気込みを語った。 ※()の数字は昨年の成績。

奨学金を得て、野球に打ち込む子供たち。メジャーリーガーの支援を力に変えて大活躍してくれるだろう。チェンいわく「ここにいるみんな(奨学金を得た子供たち)は自分よりも体格がいいので・・・」と言っている。それほど将来が楽しみな選手が集まっている証拠だと言える。この中からCPBLやMLBに進む選手が出てくるか非常に楽しみだ。ワールドカップやWBCで日本と戦う日もそう遠くない。

今後の台湾野球の成長から目が離せない。

※「陳偉殷棒球獎學金」とは
チェンがメジャー移籍後、台湾棒球連盟で優秀な選手を育成することを目的に創設された。5人で形成される奨学金選定会議にて人数が決定されている。野球奨学金と記載されているが不公平にならないよう、学校での成績も考慮される。前回はナショナルチーム3万台湾ドル(約12万円) ジュニアチーム2万台湾ドル(約8万円) 高校チームに1万台湾ドル(約4万円)が授与された。今回はなぜか金額が減少した。12万円→6万円 8万円→3万2千円 4万円→2万円に変更された。毎年、特別優秀投手が1名選出される。選ばれた選手はチェンの後継者としての評価を受けたことになる。

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