移籍先がすぐにきまった選手。異国で力を発揮できるか!?
韓国のサムソン・ライオンズがインディアンズを退団したタイラー・クロイド投手の獲得を発表した。契約金10万ドル、年俸55万ドルで契約。クロイドは27歳。191センチから放たれるMAX148キロのストレートにカットボール・シンカー・カーブと角度のある球を投げる。昨年はトリプルAに所属。先発として27試合に登板し10勝8敗 防御率3.89の成績を残した。メジャーでは通算19試合で4勝9敗だったが、マイナーでは161試合で63勝39敗だった。
今季からKBOは10球団目のKTウィズが1軍に参入する。その影響もあり試合数が従来の128試合から144試合に増加する。チームのエース格であったペ・ヨンスがハンファにFA移籍したことで先発陣の補強が急務になっていたサムソン。クロイドの獲得によって補強を完了させた。
サムソンが目をつけたのは長いイニングを安定して投げることができるスタミナにある。過去3年連続マイナーで100イニングを超えている。
2012年 142回 WHIP 1.007
2013年 112.2回 WHIP 1.340
2014年 166.2回 WHIP 1.272
※成績はすべてトリプルA
WHIP投手の安定性がわかる数値で1.00を下回ればエース級と呼ばれる。逆に1.40を上回ると問題ありとされている。数値をみても平均的で悪くはないという印象だ。
KBOは打高投低といわれる。昨年の最優秀防御率を獲得したバンデンハーグ(現ソフトバンク)でも3.18。全球団でみても優勝したサムソンで4.52。最下位のハンファで6.25と極端だ。球威があまりない分、打たせて取るスタイルのクロイド。イニングを投げ、失点をどこまで抑えられるかによってチームの状況が変わってくる。それに加え球界全体は助っ人に対しての目が厳しい。ケガや不調に陥った時点で即退団しなければならないからだ。
入団が決まり「韓国で技術を高めたかった。5連覇を目指すサムソンで役割をしっかり果たしたい。チームの一員になれて非常に興奮している」と語った。
求められている役割は安定して長いイニングを投げること。本人の公約通りの活躍ができれば記録を更新するシーズン5連覇達成に近づく。「青い巨人」が異国の地で結果が残せるか、そのピッチングに注目だ。