義大ライノズがまたやってくれた。
昨年、韓国・KTウィズ(当時は2軍に参加。今季から1軍参入)に所属したマイク・ローリー投手の獲得を発表した。ローリーは28歳。台湾には2013年以来の復帰となる。当時はラミゴモンキーズ(美女が特に多いところ)に所属した。印象的だったのが2012年のアジアシリーズ。韓国王者のサムソンに対して完封勝利をやってのけた。地元開催だったが、198センチの巨人によって決勝進出を逃してしまったのだ。
(参考:マイク・ローリーの投球vs義大ライノズ)
登録名は「雷力」(発音はレイリー)。力強く、相手を圧倒しそうな名前。ネーミングセンス抜群だ。今回も同じ名前で帰ってきた。ラミゴ時代は2年で42試合登板 17勝13敗 防御率3.29という成績だった。2013年には最多奪三振のタイトルを獲得している。
義大の改革は着実に進んでいる。首脳陣3名(監督・投手・打撃)が海外出身者。打撃コーチは日本の阪急に所属したこともあるダラス・ウィリアムズ。投手コーチはWBCベネズエラ代表の投手コーチを務めたロバート・エスピノーザ。打撃が良かった義大だが、投手陣の崩壊で昨年の優勝を逃している。そして球界に慣れており、勝ちを計算できるローリーの獲得。メジャー通算156勝を挙げているフレディ・ガルシアとの二枚看板となるのか注目したいところだ。
台湾球界には大人気のローリーだが、苦手?のものがある。それは「テスト」だ。過去、3度不合格となっている。韓国・ネクセンヒーローズ・楽天。千葉ロッテだ。
ロッテの伊東監督は当時、ローリーに対して次のように話していた。
「独自のスライダーを投げる。面白そう」
ローリーのスライダーは「波乗りスライダー」と呼ばれているそうで珍しい変化のようだ。しかしロッテ入団は叶わなかった。今回はテストではなく、直接交渉で決定した。本人はほっとしただろう。
なぜ楽天とロッテが不合格にしたのは気になるところだが、今季の活躍次第で来年は日本で投球を見ることができるかもしれない。年齢もまだまだ若い。NPB球団にはぜひローリーのプレーに注目してほしい。200イニングを投げることができるスタミナの持ち主。先発不足に困ったら「雷力」のパワーを注入するのはいかがだろうか。