今年の国際大会を牽引するのは台湾だ。
先日、サッカーのアジアカップが開催された。過去最多4回の優勝を誇る日本だったが、UAEに敗れてしまった。本戦には16カ国出場可能とのこと。野球だとアジア版WBCといったところだろうか。
実は野球にも「アジアカップ」が存在する。東西にチームを分けて予選を行ったのち、本戦を行う。前回大会では大学・社会人選手で構成された日本が全勝優勝を果たした。当時のメンバーには現在、NPBで活躍している選手もはいっていた。以下、日本代表入りしていたNPB選手。
投手
新垣勇人(日本ハム)
秋吉亮 (ヤクルト)
大瀬良大地(広島)
吉田一将(オリックス)
野手
井上晴哉(ロッテ)
山川穂高(西武)
田中広輔(広島)
秋吉が最優秀勝率、田中が最優秀守備選手賞を獲得している。プロ入りした選手が7人と社会人代表最強チームとの呼び声もあったほどだ。
話を戻そう。アジアカップの本戦は「アジア野球選手権」と呼ばれている。例年ならば2年おきに開催される大会。しかし、開催国の経費の問題やら出場国の辞退といった問題もあり運営がうまくいっていないという印象である。2012年の大会ではフィリピンで開催予定だったのが台湾に変更になる。
今年 2015年には中国・天津で開催。・・・の予定だったが前回と同様な事態が起こる。中国が大会開催の資金がないことを理由に開催国の権利を台湾に譲ることになったのだ。
この事態を受けて、台湾では同じ年に国際大会を3回開催する奇跡が起きた。
※3回の国際大会
第3回12U少年野球選手権(7月・台南)
第27回アジア野球選手権(9月・台中)
第1回プレミアム12(11月・台中)
台湾のファンにとっては喜ばしいこと。アジア諸国は開催地を台湾に一任してもよいのだろうか。日本では18Uワールドカップが開催される予定になっているものの、台湾の負担は大きいだろう。特に今年はオリンピックに野球が復活するかどうか決まる大事な年。「中止」や「断ること」もできないのだ。
アジア野球選手権という開催は9月。台湾は後期シーズンの真っ最中。その中で運営をしていくのだからある意味、今回の処置は試されているに違いない。
現時点で出場が決まっているのは日本・中国・韓国・台湾のみ。予選の西アジアカップは今月末に開催予定。
一方の東アジアは未だに日程が決まっていない。予定通りに開催できるのか暗雲がたちこむ状態。この大会の開催が将来のアジア野球の発展のカギをにぎっていると信じている。
台湾が心地よく大会運営できるように日本もなにか協力を。3種類の大会の結果でアジアのリーダーは変わってくるのではないだろうか。