審判 選手の裏で奮闘中 韓国プロ野球

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選手もキャンプ中。支える人もキャンプ中。

プロ野球のキャンプが連日放映されている。選手をはじめ、監督やコーチにスポットが当てられていることが多い。試合の主導権を握っているといっても過言でもない人達もシーズンに向けて準備が進む。

重要人物とは「審判団」だ。日本のキャンプでも審判はブルペンで投球する投手のコース判定をしている。ブルペン中に鳴り響く「ストラーイク!」の声はまさにシーズン中そのもの。胸に迫るような臨場感を感じることができる。

その様子は韓国球団のキャンプでも同じだ。2月27日にソフトバンクとの親善試合が決まったサムソンライオンズ。2次キャンプ地である沖縄・恩納ではKBO審判団の声が響いている。

今シーズンから韓国ではストライクゾーンが球半個分、高めに設定されることになった。広くなった分、投手陣に有利に試合展開になりそうだ。打高投低と呼ばれる極端な球界の現状を打開する策となるだろうか。

また試合時間短縮のために新たな項目が追加された。それらは以下の通り。

1. イニング中の投手交代は従来の2分45秒から2分30秒に短縮。バッターが打席に入る時間も10秒になる。

2. 四死球で出塁した場合、走って1塁に向かう。

3. 判定抗議の際、コーチ同行禁止。違反した場合は退場となる。

4.  不要なタイムを減らし、バッターボックスからできるだけ出ないようにする。

以上

新たなルールができるとともに球界全体に戸惑いが起こる。選手はストライクゾーンの判断とバッターボックスから出る癖の矯正。審判にとってはボールの正確な見極め。直接、判定されたとしてもどこが「球半分」高いのかわからないからだ。これは何度も打席に立って慣れるしかないだろう。

2次キャンプでは審判はひたすら新ルールを球団に教えてまわることになる。今回はサムソンだったが、日本でキャンプを行っている8球団(NCとネクセンを除く)すべてを訪問さなければならない。野球解説者のように行ったり来たりの日程は相当な体力が必要のはずだ。

選手の裏で審判団は目を光らせて試合をつくる準備をしているのだ。新ルールで2015年シーズンを迎えるKBO。選手だけではなく、審判の鋭い眼に注目してはいかがだろうか。

「俺がルールブックだ!」と誇らしく発言した元NPB・二出川延明氏のような審判が韓国でも登場する日も近いかもしれない。

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