西アジア・イランで奮闘する日本人がいる。
人物の名は色川冬馬氏(25)。現在、イラン代表監督を務めている。仙台出身の色川氏は大学卒業後にメジャーリーグを目指した。残念ながらメジャー昇格はできず、13年にメキシコでプレーし現役を引退した。その後は指導者を志し、イランに渡った。ヨーロッパをはじめ、世界の野球を支援している「NPO法人 国際野球支援団体 ベースボールブリッジ」の手助けもあり、代表監督に就任した。
色川監督率いるチームが本日23日から国際大会に挑む。「西アジアカップ」だ。場所はパキスタン・イスラマバード。この大会はアジア野球選手権の予選を兼ねている。優勝すれば9月に台湾で行われる本戦に出場できる。今回の出場国はイランほか、イラク・インド・パキスタン・アフガニスタンだ。西アジアで実績があるのはパキスタン。過去4回の優勝を誇る実力派といえる。昨年の仁川アジア大会でも日本から1点を取り健闘した。
逆境の中でも色川氏は「野球が普及するきっかけをつくりたい」と意気込む。イランは世界ランキング49位。アジアだけでみても全23カ国中12位だ。すぐには日本と対等に戦うことは難しいが、日本人が海外に渡って指導していることはすばらしい。グローバル化を目指すプロ野球界。欧州選抜だけではなく、こうした小さな普及活動にも目を向けていくべきだ。
色川氏のイラン代表が日本と戦う日もそう遠くないだろう。まずはアジア選手権への出場。西アジアカップでの優勝が1番近い方法だ。海外にも「サムライ」がいることをここにお知らせしたい。
イランの戦いに目が離せない。
※西アジアカップの試合日程
(出典:Pakistan Federation Baseball Facebookページ https://www.facebook.com/#!/baseballfederationpakistan?fref=ts)