潘威倫 エース復活へ新たな1歩  台湾プロ野球

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台湾の現役通算最多投手、完全復活へ。

統一ライオンズに所属する潘威倫(パン・ウェイルン)投手が5年ぶりの2桁勝利に向けて最高のスタートをきった。3月1日に行われた韓国・ネクセンヒーローズとのオープン戦。4回を投げ、被安打2、奪三振2で無失点の活躍をみせた。

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統一ライオンズの背番号18 潘威倫
(出典:Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BD%98%E5%A8%81%E5%80%AB)

潘威倫は13年目の32歳。入団初年度から13勝を挙げ、8年連続で2桁勝利を記録する。現在の台湾プロ野球投手で最多の117勝。過去WBCでも台湾代表として2度選出されている。しかし、2010年以降は投球フォームを崩したこともあり苦しいシーズンを過ごしている。

昨年は7月20日の中信兄弟戦で5勝目を挙げるも右腕を負傷し、そのまま2014年のシーズンを終えた。その後7カ月にも及ぶ治療を経験。3月1日のオープン戦で実践復帰を果たしたのだ。

統一の投手コーチを務める郭泰源(昨年までソフトバンクの投手コーチ)は「元々は3回まで投げさせる予定だったが、投球内容もよかったし、球数も少なかったからもう1イニングいかせた」と語る。

2010年に通算100勝を達成した潘威倫だが、ここ4年でわずか17勝しか勝てていない。郭泰源の大仕事の1つとして彼の再生が命題だ。昨シーズンの順位は2位だったが、先発投手陣の安定感に欠けていた。安定感を表すWHIPも全チーム最低の1.40。この数字は「問題あり」とされている。課題が多いものの、コーチとして教えがいがありそうだ。

ネクセンヒーローズとの試合後に潘威倫は清々しい表情で今の状態について語っていた。「毎年、オープン戦もシーズンの試合と同じように捉えている。調整もうまくできているし、投球内容もよかった。あと3試合投げる予定があるので開幕までに最高の状態にもっていきたい」

自身が2月15日に現地で観た際、統一の投手陣は24失点を喫するボロボロの状態だった。現在は16対0という快勝の試合をファンに披露した。全体の調子も上がっているようだ。

今年の統一ライオンズは郭泰源コーチの就任により何かやってくれるという期待感がある。まずはエース・潘威倫の復活。5年ぶりの2桁勝利にむけて新たな1歩を踏み出した。勝利することによりチームの優勝と自身の通算勝利の記録を更新することになる。今季はこの人に注目だ。

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