今年も野球人気は健在。オープン戦は締めるのはこの人。
台湾プロ野球は3月21日に開幕する。オープン戦も17日、ギリギリまで行う予定になっているが最後は日本でもおなじみの人物が始球式をすることになった。
郭源治(クォ・ユェンヅ)。過去、中日で抑えとして活躍していた選手だ。昨年夏まで台湾プロ野球の主席顧問を務めていたが、会長が変わるなどの内部混乱の中で郭源治自身も辞任をした。
中日時代の郭源治
(出典:The rankers http://the-rankers.com/posts/gaikokijin-tyuuniti/1)
公共の場に出るのは辞任したとき以来となりそうだが、久しぶりでもファンは登場に大きな期待を抱いている。ちなみにファンの中で伝説的プレーヤーとして名が挙げられるのは、郭泰源・郭源治・大豊泰昭の3人のようだ。荘勝雄はあまり聞かない。日本では「二郭一荘」と称えられたものだが、あまり人気がないのだろうか。
今年の台湾でのオープン戦の観客数は06年にコンピューター集計を始めてから最高記録が出ている。10試合で18,936人。平均で1,893人は球場に足を運んでいることになる。現実問題、野球が好きな人が多くても球場に行く人が少ないという台湾。それは観戦方法が多様化したことが挙げられる。民放をはじめ、ケーブルテレビの「FOXSPORTS」や「偉來SPORTS」のほかネット中継の「CPBL TV」も登場したことだ。全4球団であることから、1日に2試合しか行われない。影響もあってかテレビで充分と思うファンもいるのが現実。現地記者も「観客を増やす努力をしなければならない」と語っていたほど深刻だ。
その状況で郭源治がオープン戦のクローザーとしてマウンドに帰ってくるのだ。レジェンドを間近で観ることができるのは嬉しい。自身が先月、現地に行った際には大勢のファンが郭泰源の車の前に集まり、サインを求めていた。引退から時間が経過してもOBの偉大さは変わらない。今回も同じようになりそうだ。
17日の郭源治もそうだが、球場では福引抽選会が行われている。これもファンを呼び込む方法なのだろうが、台湾人は福袋が好きなのだ。5回終了後には会長の呉志揚氏が登場し、当選したファンにスマートフォンをプレゼントするという。日本では絶対にありえない。太っ腹すぎる。
OBや福袋で球場にファンを呼びたい政策は日々続いている。シーズン開幕後にはどのようなイベントがあるのか期待したい。
日本ハム・西武・千葉ロッテ関係者のみなさん。台湾人観戦者を呼び込みたいならぜひ、福袋のご用意をお忘れなく。