【台湾プロ野球】『台北ドーム』計画、壊れる!?

NO IMAGE

ドーム球場はオジャンになるのか。

台湾では国内初の室内球場となる「台北ドーム」の建設が予定されている。2016年4月の完成を目指しているがこの計画は20年前から熱望されていたことだった。これは東京ドームのような多目的施設の球場になる。

image

建設中の台北ドーム
(出典:株式会社 大林組 http://www.obayashi.co.jp/news/news_20150101_1

しかし、台北市が16日に提出した調査書によるとドーム球場を壊すような内容があった。その中には2つの選択肢が。

①野球場をなしにして完全の商業施設だけにする

②完全に野球場だけにする

当初は1995年に台北市にある松山タバコ工場に建設しようとしていた。しかし、政府の文化遺産設置計画のために遅れてから話がストップしたまま。やっと事が前進したのが2006年。野球博物館ほか、ショッピングモールやホテルなど3つの商業施設を併設することを条件に承認された。

着工には東京スカイツリーの建設に関わった企業「大林組」が協力している。4万人を収容できる巨大ドームとしてプロ野球や国際大会での使用が期待されている。2017年の大学スポーツの大会である「ユニバーシアード」のメイン会場になる。(今年は韓国・光州)

という話だったのだが、事が一転。新聞社のアンケート「ドーム球場を残すべきか」では賛成が30% 反対60%(17日11時現在)と表示が。「賛成:天気に左右されない球場が必要」「反対:安全第一、そのほかの施設はいい」。

プレーヤーはどう感じているのか。何人かの声を集めてみた。

洪一中(Lamigo監督)「選手時代から建設の話があったが20年も経ってしまった。台湾では国際試合もあるし、野球環境もよりよくなるだろう。後は各球団の経営を安定させることかな」

林智勝(Lamigoの中心選手)「ドーム球場ができるのは嬉しい。天候に左右されることなくプレーができる。少年野球の環境の整備されるから台湾の野球レベルが上がるのではないか」

謝長亭(中信兄弟監督)「政府主導の問題だから我々は口出しできない。見守るしかない」

彭政閔(中信兄弟の中心選手)「西武ドームを見習って屋根付き球場ができるのはいい。心配なのは環境保護。ドーム球場も電力を多く使うから」

胡金龍(義大 選手会会長)「ドーム球場は重要な施設。野球の国際試合をはじめ、歌手のコンサートもできる」

野球関係者には賛成多数のようだ。後は政府との討論を重ねていくことだろう。

近年の野球の国際大会は台湾で開かれることが多い。

今年でいえば
・12Uワールドカップ
・アジア野球選手権
・プレミア12

屋根付き球場がないため、試合日程が延びては運営側にも負担になる。日本のようにいくつもつくる必要はないが1ドームはあってもいい。

まずは動向を見守っていきたい。

アジア野球カテゴリの最新記事