記録にこだわらないオ・スンファンが言った祝福と今後

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発言した内容に温度差がありすぎる。

6月3日にイ・スンヨプが韓国通算400号を達成したが、実は同日にチームメイトが新記録を打ち立てている。勝利の方程式を担うアン・ジマン。ホールド数が150に到達したのだ。3月に行われたソフトバンクとの親善試合でも投げていた投手。



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(写真:150ホールドを達成したアン・ジマン)

しかし、イ・スンヨプのほうが注目され過ぎて目立たないものになってしまった。

その2人の記録について言及したのが阪神のクローザー、オ・スンファンだ。元々、サムソンの抑えとして歴代1位である277セーブの実績を積み重ねてきた。

彼はイ・スンヨプのことを「ヒョン」(兄さん)と呼んでいる。
※韓国では年上の人に対して親しみを込めて呼ぶ場合が多い。

400号という記録に対して「韓国だけで打ったことは非常に価値のあるものだし、すごいと思う。球史に残る金字塔だ」と率直に喜んでいる。直接、本人に電話して祝福したという話だ。

一方のアン・ジマンには特に賞賛の言葉はなかった。「150ホールドは単なる通過点だから祝う段階ではない」とバッサリだ。日本ですでに巨人・山口の200ホールドや中日・浅尾の150ホールドを見ているからだろう。

それでも大記録の1つなのだから祝福してもよいのではないかと思うが。

中継ぎ投手はチームが勝っていればホールドを記録するチャンスは幾度となくある。6月6日現在のサムソンは7連勝中。その分、記録は自然と伸びていく。

祝福度に温度差がありすぎるオ・スンファンは自身のことについても語っている。「自分自身はあまりこだわらないタイプなので記録は意識しないようにしている」と冷静な発言だ。日韓通算300セーブを達成したが、注目されるのは今オフの動向。噂ではMLBに行くという話もあるが、韓国人の国民性なのか最後は古巣で引退する気持ちがあるようだ。

「この先がどうなるかわからないが、現役年数がいくら伸びても最後はサムソンで終えたい。」

過去、来日した選手も最後は母国に戻って引退(する予定)の場合が多い。

※引退
イ・ジョンボム(中日→KIA)
サムソン・リー(中日→(レッドソックス)→LG→SK)
パク・チャンホ(オリックス→ハンファ)

※現役
イ・スンヨプ(オリックス→サムソン)
イム・チャンヨン(ヤクルト→サムソン)
イ・ビョンギュ(中日→LG)
イ・ヘチョン(ヤクルト→トゥサン※現在NC)
キム・ビョンヒョン(楽天→ネクセン※現在KIA)
イ・ボムホ(ソフトバンク→KIA)
キム・テギュン(千葉ロッテ→ハンファ)

ソフトバンクのイ・デホも最終的には母国に戻って引退するのだろう。そして新たな韓国人選手がNPBにやってくる。この循環こそが「野球の国際化」の姿ではないだろうか。

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