【韓国代表の今】兵役恩恵復活。国家に奉仕せよ

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戦争に逆戻り。

6月9日に韓国プロ野球委員会(KBO)は緊急会議を行った。決定されたのは主に2つ。

・MERSが拡大していてもプロ野球は続ける
・代表チームの規定変更

ここでは代表のことを書く。

これまで選手のモチベーションとなっていた「兵役恩恵」が復活することになった。ただし、すぐに適用はされない。2018年のジャカルタアジア大会からの予定だ。

兵役免除になるためには条件がある。

『5年間、代表チームに所属すること』

韓国の兵役は少なくとも2年は務めなければならない。軍隊や警察にも野球チームがあるが、続けてプレーできるのはひと握り。難関なテストに合格することが条件となる。それ以外は野球とは無関係の生活を送るのだ。たとえ兵役を終えてチームに戻っても、レギュラーは確保されていない。厳しいプロの世界。

今回の決定は野球の代表に所属するだけで免除され、FA権取得も2年早くなる。選手には願ったり叶ったりの朗報だろう。

プレミア12の監督候補のサムソン、リュ・ジュンイルは賛成の意思を示している。

「過去、恩恵を受けた選手は少しのケガで代表を辞退する選手もいたが、そのような行為もなくなる。軍隊に行かない代わりに代表に選ばれたらすぐに参加する。これは義務だ」

「当たり前」という姿勢のようだ。

国家の事情が違うとはいえ、兵役のために代表に入ってプレーするのは違和感を感じる。恩恵が復活することによりチーム全体が強くなる可能性もあるが、個々の力はどうなるのだろうか。

最強チームを編成する焦りがあるのではないか。果たしてこの決定が今後の韓国野球にどのように影響するのか注目してみたい。

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