コリアンエクスプレスとライオンキングが社会のために動く。
去る6月3日のロッテジャイアンツ戦で韓国通算400号本塁打を放ったイ・スンヨプ。大記録を記念して所属するサムソンライオンズから2000万ウォン(約224万円)の褒賞金をもらう予定。だが、本人は社会のために全額寄付することを発表したのだ。
韓国通算400号を打つイ・スンヨプ
(出典:spotv)
これを受けて球団は金額を5000万ウォン(約560万円)に引き上げ、7月3日に授与することに決めた。元々、イ・スンヨプは400号を達成後に「支えてくれたファンのために何かで貢献したい」と言っていた。その第1弾として母校の中学校野球部に専門医を常駐させる手配をとった。そして今回の全額寄付が2つ目だ。
寄付先の1つとしては、聴覚障害をもつ学生で構成された忠州誠心学校野球部。1400万ウォン(約156万円)を贈呈する予定。実は400万ウォン(約44万円)はある人物からの申し出で金額が増えている。メジャーでコリアンエクスプレスの異名をとり、オリックスにも在籍したパク・チャンホだ。現在は解説者として活動する傍ら、社会貢献活動を行っている。
現役時代のパク・チャンホの投球
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=SQcOHdETqSU)
2012年に韓国プロ野球でプレーする際、契約金を球界発展のためにすべて寄付した経験をもつ。今回はイ・スンヨプが400号弾を打ったあとにサムソン球団にある手紙を書いた。
「400号という偉大な記録を祝福するために400万ウォンをプレゼントしたい。この記録が子供たちに対して大きな夢や目標になることを願っている」
イ・スンヨプも感謝の気持ちを表している。
「記録は長い間プレーし続けてきた結果。監督とパク・チャンホ先輩のおかげで大きな意味をもつことができた。2人にありがとうと言いたい」
決して自身の記録に酔うことはしない謙虚な姿勢。そしてファンや支えてくれた人のことを常に考えている。プロの鏡だ。人気のある証拠として今年の韓国オールスターゲームの投票数56万8千517(6月15日時点)でダントツの1位。
パク・チャンホも申し出が直筆の手紙というところからも心意気を感じる。韓国のレジェンドが社会のために地道に活動する姿に感動だ。
日本ももっとこうした活動をより露出してもよいのではないか。小さな支援がファンの心をガッチリと掴むことになるのだから。