台湾プロ野球を代表する監督も認めるチェン・グァンユウの活躍。
10月11日、クライマックスシリーズ・パは第2戦が行われた。ロッテが先勝し、ゴールデンイヤーと呼ばれる今年、2連勝で下剋上なるかと思われたが、8回に矢野の逆転打で日本ハムは首の皮1枚つながった。
写真:10月11日に行われたCSの試合結果
(出典:Basenation Studio 公式Facebookページ https://www.facebook.com/Basenation.Studio?fref=ts)
前回の記事に引き続き、CSパ第2戦を終えて台湾の反応をお伝えする。この試合の注目はロッテの先発、チェン・グァンユウだった。今季、テスト入団で5勝を挙げた左腕はその活躍ぶりを評価され大舞台のマウンドを任された。現地の新聞社『ETtoday運動雲』では彼の登板をあのメジャーリーガーの名を挙げ、投球を讃えていた。
『ポストシーズンでの台湾人投手の登板は、チェン・ウェイン以来、4年ぶりとなる。初出場を果たした09年当時、第1、2ステージで投げて敗戦投手になった。今日のチェン・グァンユウは5回1失点で好投したが、勝ち負けはつ付かなかった。』
(出典:ETtoday運動雲 http://sports.ettoday.net/news/578152)
自身も実際に試合を観ていた。ランナー二塁のピンチの場面でも外角のスライダーで、巧く打者を打ち取っていた印象だった。ファンの最大の関心事は同郷の先輩である陽岱鋼との対決だ。前日の第1戦で2安打を記録したが、今回は変化球にまったくタイミングが合っておらず、踊らされていたのだ。その結果、チェン・グァンユウは3奪三振と相手を圧倒した。
この投球を台湾プロ野球・Lamigoモンキースの監督、洪一中が観ていた。現役時代は兄弟エレファンツの捕手として活躍した人物で、過去、中日に在籍した義信ともバッテリーを組んだこともある。台湾の野村克也という呼ぶべき有名な選手だった。試合前練習を終えて、日本のCSをテレビ観戦した監督は次のように話していた。
『年俸600万円の投手がよい働きをした。優良助っ人として投げるたびに自信を深めていったのではないか。去年、横浜DeNAをクビになった後にロッテに入団して相当の努力をしたのだろう。そのときの力が今の成績につながっている。』
『年俸600万円といえば、台湾プロ野球で換算すれば月給15万元(約60万円)をもらっていることになる。今回の活躍でもっと年俸はあがるだろう。』
(出典:ETtoday運動雲 http://sports.ettoday.net/news/578052)
台湾球界関係者も認める好投こそがロッテ3位浮上の力になったことは間違いない。今回は勝敗は付かなかったが第3戦でチームが勝利すればまだ投げるチャンスはある。勝てば勝つほど、台湾からの注目度ももっと高まる。戦力外から復活した助っ人が『下剋上』を後押しする。
日本ハム vs ロッテの最終決戦を見逃すな。