阪神の狙いにKTもひやひや。
阪神が来季の新戦力として韓国・KTウィズに所属するアンディ・マルテを狙っているという。
写真;9月11日にKTウィズの本拠地を訪れた際に撮影したマルテの紹介
マルテはドミニカ出身の31歳。右投右打の内野手。主に三塁を守る。今季、新たに1軍参入したチームに入団し、3番打者として打線を牽引した。成績は115試合に出場して打率.348 安打148 本塁打20 打点89。
KTウィズは開幕から11連敗を喫して泥沼状態の中でも1人、気を吐いて打撃好調を維持していた。特に内角低めの球には強く、直球、変化球関係なく、レフトスタンドへボールを運ぶ。典型的なプルヒッターだ。守備の面ではエラーを15個記録してしまったものの、ライン際の球の反応が速い。肩は普通だが、早めの送球動作に移ることによりカバーしている部分がある。
KT球団は打撃はもちろん、守備と人間性を評価しており、再契約に向けて準備を進めていた。安心して契約できると思っていた矢先に阪神が狙っているという報道が舞い込んだ。内心はひやひやしていることだろう。契約内容は韓国球団よりもよいと予想しているからだ。昨年はサムソンのエース格だったバンデンハークをソフトバンクが獲得した。一昨年はSKで15勝を挙げたセドンが巨人へ。毎年のように日本球界に最低2人ほど韓国で活躍した助っ人がやってくる。今回も同様な事態が起きようとしているのだ。
阪神はマートンと契約を結ばずにマルテを狙う。自身が懸念しているのはケガだ。今季から韓国の試合数は従来の128から144に増えた。シーズン開幕から所属していたのにも関わらず、出場数は115。その原因は左わき腹の負傷だ。ブルヒッターかつ、常にフルスイングをするマルテはわき腹が弱いのだ。下手をすると長期化し、活躍できずに退団という可能性もある。KTも彼のケガを懸念事項としているが、阪神が獲るならどのようにケアをするのか考えなければならない。
果たして阪神がどれだけ、マルテに対して興味をもっているのか。毎年、この時期になると他球団の調査の報道が多くなる球団だけにその真意は不明だ。昨年もキム・グァンヒョン(SK)やヤン・ヒョンジュン(KIA)の獲得を狙っていたが実現には至らず。
ついにスカウト陣の本気度が試される時期がきたのだ。阪神とKT、どちらがマルテの心を掴むのだろうか。今後の動向に目が離せない。