日本の早めの対応を待つ韓国代表。
11月から始まるプレミア12は8日の日韓戦から始まる。場所は札幌ドームだ。北の大地を舞台に熱戦が始まろうとしている。だが、韓国代表は球場に苦言を呈している。
現在発表されている韓国代表のチームスケジュールでは6日に札幌入りし、7日に公式練習をすることになっている。ここで問題なのが、札幌ドーム特有の『会場兼用』だ。
元々、この球場は日本ハムの本拠地であると同時にJリーグ、コンサドーレ札幌の本拠地でもあるのだ。日程を確認すると開幕戦の前日にはコンサドーレ札幌 vs 徳島ヴォルティスの試合が14時から開催されることになっている。
もちろん前日の6日には会場設営を終えているとは思うが、試合終了後に再度、野球場に戻すとなると時間がかかってしまい練習ができない。韓国側はそこを懸念しているのだ。
遅くても3日までには韓国シリーズが終了する予定で、代表チームは4日と5日の2日間でキューバ代表との壮行試合に臨む。はっきり言えば休みなしの殺人的スケジュールが組まれている。札幌入りしても練習ができるのは7日がだけになるため、このままでは練習なしで本番を迎えることになる。
あまり韓国側の反応を見ていると正直、このプレミア12へのモチベーションがないように感じられる。過去をたどると5月に行われた大会日程の発表は韓国であった。主催するWBSCが韓国側に頼み込んだ形で札幌ドームでの日韓戦が実現することになった裏事情がある。その目的は世界的な野球振興はもちろんのこと、オリンピック競技への復帰のためだ。このことに関しては参加国の1つとして賛同はしているものの、WBCがある以上、プレミア12を無理に開催しなくてもいいのでは。という腑に落ちない形で日韓戦を承諾していたようだ。
とは言いながらも選ばれている選手をみるとキム・グァンヒョン(SK)をはじめ、パク・ビョンホ(ネクセン)やナ・ソンボム(NC)といった今季、活躍した精鋭を揃えてきた。やる気はあるとみてもいいだろう。
だが、札幌→台湾→東京と移動続きのチーム状態に関係者は不満だろう。そのうえに前日練習ができないという問題まで起きてしまったため、事態はどんどん悪い方向に傾いていく。普段からドーム球場を使用している侍ジャパンと違い、キューバとの試合で初めてコチョクスカイドームを使用するのだから環境面でも不利といえる。
日本側に練習時間と場所を確保してほしいと頼む韓国。果たしてその願いは届くのだろうか。