初戦から好発進の代表チーム。
10月25日から台湾代表の壮行試合が始まった。第1戦は統一ライオンズとの対決。結果は2対0で台湾代表が勝利した。心配されていた投手陣の調整もうまくいっているようで、本大会に向けて良いスタートを切った。
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特にこの試合で目立ったのは郭俊麟(西武)の投球だ。2番手として3回から登板し、2回を投げて5奪三振、無失点の成績を残した。
圧巻だったのは4回。安打を打たれた後、四球を与えてピンチを招いてしまう。日本での様子を考えれば必ず失点してしまう場面だったが再度、三振を奪ってピンチを脱した。この日の最速は140キロだった。
登板を終えた郭俊麟は次のように話した。
『今日は球速よりもセットポジションでの投球に重点を置いた。日本でもランナーを出した後から崩れるパターンが多かったので、今後も注意していきたい。投球術を模索しているところで、少しずつよい方法に向かっている。』
今回の投球の中で新たな変化球を試した。シンカーだ。郭俊麟の武器といえば、チェンジアップでよく高めに浮いて痛打されていたが、プレミア12に向けて武器を解禁した。シーズン終了後、横田久則投手コーチの指導を受けて練習を重ねてきたそうだ。日本では摂津正(ソフトバンク)や石川歩(千葉ロッテ)といったチームのエース級の投手が投げており、参考にしたという。三振を奪えたのもこの「魔球」があってこそだ。
最終的には4人の投手が登板し、全員で9奪三振の好投。打線では台湾のシーズン本塁打新記録(39本)をつくった高國輝(義大)が2ランを放ち、試合を決めた。
10月25日にはLamigoモンキースが台湾シリーズ連覇を達成。28日までには陽岱鋼(日本ハム)と共に代表練習に合流する。敗れた中信兄弟の選手も加わるため、正式に選手が全員集合する。
郭俊麟の好投は懸念されている投手陣に安心感を与えた。オランダとの開幕戦まであと2週間。残り7試合を通じて最終調整を進める。プレミア12の本気度は侍ジャパンにも負けていない。