侍ジャパンを迎え撃つのは宿敵。
プレミア12韓国代表の練習が始まった。その初日、開幕戦で先発濃厚なあの選手の口が開いた。09年WBCの日本戦で投げたキム・グァンヒョン(SK)だ。
写真:キム・グァンヒョンのユニフォーム
今季は14勝6敗 防御率3.72 176回2/3を投げて160奪三振の成績。チームのワイルドカード決定戦進出に貢献したが、その大事な一戦において5回4失点とKOされてしまった。後味が悪いまま、シーズンを終えていた。
その後、代表練習に向けて練習を続けていた。どうやらシーズン終了の3日後には再始動していて、キャッチボールやブルペン投球を行っていたようだ。
まだ正式には先発に発表されていないが、キム・グァンヒョンは日本戦を意識した発言をした。
『日本戦に出場したら無条件で勝つ。日本の打者は韓国や西洋の打者と比べてパワーは落ちるが、ミート力が高い。攻略するためには早めに勝負にいくか、ボールカウントを巧く使って翻弄することが必要になる。』
この『早めに勝負』という内容はチームメイト、イ・デウン(千葉ロッテ)の情報によるもの。彼は日本で1年間過ごしたことで日本人打者の特徴を知った。帰国直後や韓国代表の記者会見で内で『日本の打者は球に喰らいついてしつこかった』と言っていた。
キム・グァンヒョンの武器といえばスライダーだ。09年WBC当時、日本打線は狙い撃ちしてKOした。打たれはしたが、大きく、鋭く曲がる変化は今も健在だ。11年から2年間は調子を落としたものの、13年から復活してここまで3年連続2桁勝利を飾っている。今回も変化球が厄介となりそうだ。
ちなみに日本のことを知っているのはイ・デウンだけではない。チーム全体を見てみるとキム・インシク監督ほか、投手コーチのソン・ドンヨルやイ・デホ(ソフトバンク)、通訳のジョン・ジャンヨンさんもいるのだ。戦力分析チームも来日してデータ収集をしていたことから、準備は着々と進んでいる。
本当にキム・グァンヒョンが先発となれば、お互いに特徴を知っている分、互角の戦いとなる。勝負の明暗を分けるのはブルペン陣の力の差だろう。この挑発発言が吉と出るか、凶と出るかは開幕戦でのお楽しみだ。