敗れ去った青きライオン達。
10月31日、韓国シリーズの勝者が決まった。リーグ3位のトゥサンベアーズが1位のサムソンライオンズを破り、14年ぶりとなるチャンピオンに輝いた。
写真:韓国シリーズ第5戦の結果
(出典:야구친구 公式Facebookページ https://www.facebook.com/yaguchingu/?pnref=story)
第1戦はサムソンが9対8と競り勝ったものの、第2戦からは打線が元気がなかった。4試合でわずか5得点と影を潜め4連敗であっさりと負けた。最終的にチーム全体で16得点 36失点の投手陣が総崩れした結果となった。
試合後、リュ・ジュンイル監督は『韓国日報』の取材に対して悔しさをにじませて次のように答えた。
『応援してくれたファンに申し訳ない。今までは4年連続で優勝してきたが、今回は負けた。プロは1位でなければならない。本当に悔しい。第4戦で勝てていれば状況が変わっていたかもしれない。』
監督がターニングポイントに挙げた第4戦を振り返ってみる。結果は4対3でサムソンが負けた。
初回に2点を先制されるも、すぐさま次の回で巻き返す。プレミア12の代表にも選ばれているパク・ソクミンの三塁内野安打や日本ではおなじみのイ・スンヨプの右安などで満塁にすると、パスボールや右中間安打で3点をとり、逆転に成功する。
その後は4、5回にトゥサン打線の連打の嵐に襲われ、2失点。そのまま試合終了。9安打したものの、最終回での2死満塁のチャンスを生かすことができなかった。
その悪い流れを第5戦に持ってきてしまったのだろう。最後の試合は投手陣が総崩れの13失点で大敗。先発左腕のチャン・ウォンサムが2回2/3を投げて7失点。8人の投手が登板する細かな継投で失点を防いだが、力及ばず。
野球に「たら・れば」は禁物だが、やはり、賭博問題で抜けた3投手がいたら・・・と考えてしまう試合結果となった。チーム最多勝となる17勝を挙げたユン・ソンファン、37ホールドを挙げたアン・ジマン、33セーブのイム・チャンヨン。シーズンを通してチームを支えたメンバーがいるといないとではこうも結果が変わるのだ。
改めて野球というスポーツの恐ろしさを思い知った今回の韓国シリーズ。チームとしては来季に向けてまた動き出すこととなる。
気になるのが、抜けた3人の今後だ。永久追放ということになれば、サムソン球団おろか、韓国球界全体がより悪い方向に進んでいく。次は球団の中の人の出番だ。早急に賭博問題の真相解明に努めてほしい。