日本人コーチ、新たに海を渡る。
韓国・ハンファイーグルスは日本人コーチと来季の契約をしたことを発表した。新たにチームに加わるのは宮本好宣、沖泰司、馬場敏史の3人。
写真:ハンファイーグルスの球団30周年を記念したロゴ
(出典:한화이글스 公式Facebookページ https://www.facebook.com/hanwhaeagles.news/?fref=ts)
簡単に3人の経歴を紹介する。
□宮本好宣(投手・65歳)
75年、ドラフト6位で日本ハムに入団。181センチの長身を生かし、直球とフォークを武器に活躍した。現役生活はわずか4年に終わるもその後は、横浜の近畿担当スカウトを歴任。活動の場を韓国に移し、SKワイバーンズやネクセンヒーローズなどの投手インストラクターを務めていた。
□沖泰司(捕手・外野手など・54歳)
86年、ドラフト4位で日本ハムに入団。1軍の試合に出場したのは3年間だけだったが、さまざまなポジションを守るユーティリティプレーヤーとして名を残した。引退後は愛媛マンダリンパイレーツの監督を務め、08年には後期シーズン優勝を成し遂げた。12年から韓国独立球団・高陽ワンダース(現在は解散)、14年からはKTウィズのバッテリーコーチを歴任。
□馬場敏史(内野手・50歳)
89年、ドラフト5位でダイエーに入団。守備に特化した選手で10年間の現役生活を過ごした。オリックス・ヤクルトと計3球団に所属。オリックスで三塁手のレギュラーとなった95年、96年にはゴールデングラブ賞を受賞している。今季まで横浜DeNAの1軍内野守備・走塁兼総合コーチを務めていた。韓国球界での指導は初めてになる。
今季のハンファは新監督にキム・ソングン(通称:野神)が就任し、西本聖や正田耕三など日本人コーチを積極的に登用。これまで3年連続最下位に沈んでいたチームを6位に引き上げる功績を残した。来季はメンバーを一新し、プレーオフ進出を狙う。
今回はキム・ソングンが監督を務めていたSKや高陽での人脈を生かしての選出だろう。彼の采配は日本のものに近く、バントや走塁で相手をかく乱する。
過去、伊東勤や落合英二(現在ともに千葉ロッテ)といった日本で活躍した選手が海を渡り、指導する機会が増えている。数日後にはプレミア12で韓国と対戦するが、打者の中には日本人コーチから指導を受けた選手もいることだろう。ぜひ観るときには豪快な打撃ではなく、日本式の戦いをしているかどうか、戦略面にも注目すると面白い。
日本人の海外球界指導は国際的な野球の技術発展に大きく貢献することだろう。今、良い流れがきている。