悔やまれる早期降板だが、光ったところも。
台湾でプレミア12の試合をみている。昨日に引き続き、台中インターコンチネンタル球場を訪れた。対戦カードはプエルトリコ対イタリア。
晴天に恵まれて絶好の野球日和だ。平日のお昼ということもあり、あまり人が入らない。それでも両国を応援している人は必ず球場にやってくる。
この試合のスタメンは以下の通り。
この球場は何度か訪れているが、昼間のスコアボードは非常に見にくい。だが、この試合を観に来た理由はこの選手にあった。
イタリア代表のエースとして大会に参加しているマエストリ(オリックス)だ。140キロ中盤の直球とチェンジアップで相手打者のタイミングを外し、打たせてとる投球は日本で投げているときと変わらない。今回は初回からピンチを背負った。
一死三塁の場面、直後の打者を三振にきったが、直球の制球が定まらず四球を与えてしまう。いきなりの失点かと思ったがここからが本領発揮。スライダーとカーブでカウントを整えると武器のチェンジアップが打者の外低めに決まって空振り三振に仕留めた。制球難を逆手にとっていたのだ。頭がいいマエストリ。
その後はお互い、無得点が続いたが、動いたのは4回のイタリアの攻撃。無死一、二塁とチャンスをつくり、内野ゴロで走者を三塁に進める。次の打者が外野フライを放ち、先制かと思われたが、右翼手のストライク送球でホームタッチアウト。走者も呆然である。
先制点を逃したイタリアに再度、プエルトリコ打線が襲いかかる。マエストリが先頭に安打を打たれると暴投で二塁に進めてしまう。ここで集まる守備陣。
一呼吸をおいても状態はよくならず、四球を与えて次の打者には左2を打たれて1点を失った。
プエルトリコはバントを多用してくる。ただのバントではなく、プッシュバントだ。13年WBCでも盗塁やバントなど日本に近い野球をしている姿が印象的だった。今回も同様の戦法をとってきた。
(※写真はイタリアの選手)
結局、4回1失点でマウンドを降りたマエストリ。数字だけみるとまぁまぁのように感じられるが、四球やファールで球数が増えたことも原因で早めの交代になった。ただし、圧巻だったのはチェンジアップだ。投げれば8割は空振りを奪えていた。今日の課題は直球の制球だろう。
イタリア側は既に早めの交代を考えていたようだ。2回から次の投手が肩をつくっていた。
観客が少ないこともあって選手達の声はよく響く。ベンチは和気あいあいの様子だ。
自身はマエストリが降板したところで帰宅した。明日はついに侍ジャパンが台湾に登場する。メキシコ撃破の瞬間を現地で見届ける予定だ。