日本球団も狙う価値あり。
プレミア12では予選敗退となった台湾代表。休日となった17日はチーム関係者が集合して食事会が行われた。団長を務めた呉志揚会長も参加し、会場は大盛り上がり。郭俊麟(西武)が自身のFacebookでその様子をライブ中継をしていた。
落ち着くと台湾プロ野球で始まるのはFA交渉だ。注目が集まっているのは2人。林智勝と陳金鋒(ともにLamigo)だ。
林智勝は今季、トリプルスリーを達成した内野手。二塁・遊撃・三塁と内野ならどこでも守れるユーティリティとしても魅力だ。プレミア12では4本塁打とその打力も証明済だ。
映像:11月14日のキューバ戦で決勝3ランを放つ林智勝
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=zYCj1lYnWp4)
一方の陳金鋒は台湾人初のメジャーリーガーになった選手。07年北京五輪アジア予選ではダルビッシュ有から逆転2ランを放った。近年は指名打者や代打での出場が増え、引退も噂されていた。「自分がFAすることで今後の球界がよくなるなら。」とコメントを残し、最後の挑戦をすることに決めた。
現地ファンも2人の動向に注目している中、海外球団関係者も気にかけている。球団名は明かされていないが、某韓国球団が林智勝に関する資料を集めているとのこと。
本人は「海外球団との交渉を優先したい。」と語っている。準備はすべて代理人に任せているようで、選手自身も交渉情報の進歩状況をわかっていない様子だ。ただ、後日開催されるLamigoの優勝旅行には参加せず、移籍の準備をするという。
台湾の3球団のどこかに移籍する可能性もあったが、ここで海外でのプレーも選択肢の1つ入っていることが明らかになった。韓国球団ならネクセンヒーローズが有力ではないだろうか。50発男のパク・ビョンホのメジャー移籍が濃厚のため、内野手の枠が空く。ここに林智勝が入団すれば、本塁打数こそ減るが、チャンスメイクができる打者のため得点の機会が増える。
日本球団も手を挙げれば交渉可能だ。今江敏晃が移籍する千葉ロッテなら三塁争いに加わることができる。元々、春季キャンプにも参加していた縁もあり、環境面もほかのところよりも有利だろう。
台湾の英雄の注目の移籍先は母国か、海外か。本人が新たな挑戦を表明している以上、ぜひ日本も交渉に参戦してほしいものだ。29年ぶりにキューバ戦勝利に導いた男の決断は球界を大きな影響を与えそうだ。