野球交流でファンの輪を広げよう。
シーズンが終わってもMLBには休む暇はない。選手の移籍をはじめ、チームやリーグの今後について話し合うウインターミーティングを控えている。その一方で海外での野球イベントの実施も忘れていない。主要なものといえば、日本でも開催されている「MLB LOAD SHOW」が有名だ。ストラックアウトやバッティングなどプレーを体験することによって野球を身近に感じてもらうためのものだ。
実はもう1つ別のイベントがある。それが台湾で開催されることになった。名前は「MLB Baseball Park」だ。ちなみに中国語で書くと「大聯盟棒球樂園」となる。楽園だなんてネーミングセンス抜群だ。これは行きたくなる。
写真:MLB Baseball Park in Taiwanの公式ホームページ
大きく分けて2種類のイベントとなっている。1つ目は「MLB LOAD SHOW」と同じく、プレー体験だ。投球、打撃、守備、走塁と野球に必要な動作をすべてできるのだ。
2つ目はランニング。こちらは「MLB Home Run」と名付けられている。最大のウリといってもいい。「ホームランのRun」と「走る=Run」をかけている。
12月5、6日に高雄で、17,18日に台北で開催されることになっている。スタートを前に会見が行われた。そこに登場したのは当イベントでプレーの指導をするスティーブ・フィンリー。パドレスやダイヤモンドバックスなどで活躍した外野手で19年間の現役生活で2548安打を放った。ゴールデングラブ賞を5回獲得した。
台湾との関わりとしては04年のドジャース在籍時に台湾人初のメジャーリーガーである陳金鋒とチームメイトだったということだ。
今回、初めて台湾に来たようで名物の臭豆腐を食べたという。味に耐え切れず、再挑戦したいと笑って話していた。
会見の中で台湾野球の印象を聞かれたフィンリーは次のように答えた。
「以前からアジア野球のレベルは高いと思っていた。才能のある選手がとても多い。以前はメジャーに挑戦する選手は少なかったが、近年は逆に増えてきた。これはとてもよい流れであり、素晴らしい交流もできる。」
現在50歳のフィンリー。引退して8年が経過したが、まだまだ元気だ。ちょうど5,6日はウインターリーグと台湾プロ野球のOB戦も同時に行われる。このイベントも含めて台湾が「野球」に染まる。Tシャツや帽子など記念グッズももちろん用意している。
こうした交流イベントを続けていくことで世界的な普及につながる。MLBのこうした取り組みには感銘を受ける。後は国際大会に協力してくれたら最高なのだが・・・
日本もシーズンオフに入り、ストーブリーグが加熱しているが、台湾に負けていられない。野球好きのファンにとって2月のキャンプインまで待ちきれない。いつまでも野球とともに。そんな心意気を持ち続けていきたいものだ。