【台湾OB戦】兄弟対味全のライバル対決に4168人のファン集結

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往年の選手の活躍はどこの国のファンも嬉しいもの。

12月5、6日の台湾は各地が野球で盛り上がる。台北では台湾プロ野球のOB戦、台中ではウインターリーグ、高雄ではMLBの野球体験イベントがある。

実際には観に行っていないが、OB戦に注目してみた。

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写真:試合前の天母球場の様子
※台湾の友人から借用

 プレミア12で侍ジャパンがメキシコと対戦した天母球場で行われた試合は兄弟エレファンツと味全ドラゴンズが激突した。現在、兄弟は中信兄弟と名前を変えて活動を続けているが、味全は99年を最後に解散している。

このカードは実に16年ぶりだとか。日本と関係がある選手としては兄弟には義信(元中日)が、味全には呂明腸(元巨人)がいる。 この試合には4168人のファンが集結した。90年のリーグ創生期からあったチーム同士の対決ということもあってオールドファンは興奮したことだろう。

 試合前からいきなりのファンサービス。なんと、両チームの選手全員でハイタッチをして出迎えた。まるで日本の独立リーグのようだ。

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写真:ファンを迎える味全ドラゴンズの選手達

スタンドはそれぞれのチームカラーである黄色と赤に染まった。

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写真:スタンドの様子

試合は14対8と兄弟が勝利した。先発は過去、2度の最多勝でエースに君臨していた義信(52)。なんと、最速は124キロだった。この日のためにトレーニングをしてきたのか4回を投げた。武器のシンカーを披露したが、手元が狂って死球になってしまう場面もあった。結果、4回9安打5失点という成績を残した。

選手のプレーも大事だが、試合を盛り上げる貴重な存在を忘れてはいけない。チームのマスコットだ。当時、両球団で活躍していたマスコットも登場した。

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写真:兄弟の初代マスコット
(出典:ETtoday運動雲 http://sports.ettoday.net/news/608645)

兄弟時代には4代のマスコットが登場したという。今回はOB戦の開催を記念して初代が久々に現れた。とても貴重な存在だ。

試合終了後にもファンには嬉しいイベントがあった。選手全員によるサイン会だ。開始前のハイタッチと同じく長蛇の列ができ、今か、今かと自分の番を待っていた様子があった。実際には試合を見ていないが、試合の雰囲気もサービスも独立リーグと似ているように感じた。当時はスタンドからでしか観ることができなかった往年の選手が目の前にいる。夢のような出来事だろう。

明日は場所を台湾体育大学球場に移して熱戦が繰り広げられる。現地にいるファンはウインターリーグやメジャーリーグのイベントもあってどこに行くか迷ってしまうのではないか。

冬になっても試合を見ることができるのは日本のファンにとっては羨ましい。ちなみに台湾のOB戦は来年3月と11月にも開催されるそうだ。次は南北か東西対抗戦の形にするという。台湾での野球熱は決して冷めることはなさそうだ。

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写真:OB戦の開催を知らせる旗

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