陽岱鋼の原点は高校と家族にあり。
最近まで台湾各地で野球教室を行っていた陽岱鋼(日本ハム)とチェン・グァンユウ(千葉ロッテ)がMAZDAが主催するトークショーに登場した。
映像:MAZDAのトークショーに登場した陽岱鋼とチェン・グァンユウ
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=dfZfg6MT3Wc)
このイベントは12月25日(金)に日台両国の高校による交流試合が行われるのに先駆けたもの。2人は自身の野球人生を振り返ったり、日本への想いについて語っていた。ここでは陽岱鋼の話に焦点を当てたい。
今でこそ多くのファンがご存じの通り、日台両国の架け橋となる活躍をしているが、その裏では数多くの苦労があったという。
福岡第一高校時代はなんと毎日4時間睡眠で生活していたという。当時は日本語はまったく話すことができない状態。6時から朝練が始まり、授業を受けてまた練習が始まる。終わるのが23時でそこから宿題や日本語の勉強をする。最終的には深夜1時に寝るというサイクルだ。下級生はグラウンド整備はもちろん、夕飯の準備もしなければならない。
経験者が自ら語る日本の高校野球の話に姿にファンは興味深々だった。陽岱鋼は次のように話した。
「日本の高校野球は競争がとてもし烈だ。もたもたしていると自分のような外国人選手はすぐに排除される。本を読んで野球を勉強したし、とにかく努力を続けた。厳しい環境のおかげで気持ちが強くなった」
「気持ち」といえば人生の中には「挫折」があるもので、果たして本人にはあったのだろうか。実はあったという。だが、野球でのものではなかった。
「これまでは泣いたことはない。プロに入るときのイメージは子供が大人になっても野球をしているというものだった。挫折したのは野球ではなく、家族と一緒にいる時間が非常に短いことだ」
家族のことはいつも気にかけている。試合では平常心を保っているが、その裏ではよく家族に電話をするというう。子供と遊んだり、ご飯を食べたりと一緒に過ごす時間を大切にしたいそうだ。台湾を離れて海外でプレーしているとなかなか難しいがとても家族思い。奥さんも幸せだろう。
そんな陽岱鋼はまだ契約更新をしていない。14日に再来日にし、2度目も話し合いに向けて準備をする予定だ。
来季のために球団側にアピールと提案をする。果たして2月には無事に日本ハムのユニフォームを着ているだろうか。