古巣は復帰を大歓迎。
今季、西武を戦力外になったミゲル・メヒアの台湾球界復帰が有力視されている。受け入れ体制を整えているのは台湾シリーズを制したLamigoモンキーズだ。
映像:日本球界初登板試合で投球するミゲル・メヒア
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=JVffpcI5aVw)
今季獲得した西武としては150キロを超える直球とスライダー、チェンジアップを武器にチームの抑え候補として期待していた。しかしフタを開けてみると散々な成績。開幕2軍スタート、故障もあってわずかに4試合の登板に終わってしまった。結果は4試合 0勝0敗 防御率14.73だった。正直、彼が投げているところを観た記憶はない。
新たな移籍先を探していたところ手を挙げたのは昨年在籍していたLamigoだったのだ。昨年はチームの抑え投手として35セーブを挙げる活躍で最優秀救援のタイトルを獲得していた。西武もこの実績に期待していたのだろう。
今季のLamigoは優勝したとはいえ、その原動力となっていたのはトリプルスリーの林智勝をはじめ、4番で捕手の林泓育ら打撃陣の活躍だ。投手陣はランスフォードが16勝、王溢正が11勝と2人が中心となって先発陣を支えたものの、抑えの不安定さが目立った。
メヒアが抜けた後に抑えになったのは147キロ右腕の林柏佑だ。44試合を投げて5勝2敗13セーブとこれらの成績だけをみるとまずまずな内容に思える。しかし防御率が3.96と酷すぎた。絶対的な守護神とは決していえない。
そこで白羽の矢が立ったのがメヒアだ。台湾球界を経験しているという有利な点もあるが、本人が戻りたいという意思を示しているという。
そうなると球団側としては獲得しやすいだろう。あとは昨年のような投球ができるかどうかだ。
もしメヒアが再度、タイトル獲得となれば西武としてはツッコミどころ満載だろう。台湾プロ野球でエース、タイトル獲得経験がある投手が日本に来てもなかなか活躍できないジンクスのようなものが存在する。
楽天に在籍した2人の台湾人投手も同様だった。インチェは04年に203奪三振でタイトルを獲得。最優秀防御率も獲った。日本では06年からの3年間で勝ち星なしだ。一方の林恩宇は、入団前の06年に投手三冠王になった。だが来日後の3年間でわずかに1勝で終わった。国籍は違うとしても嫌な流れが続いている。
打者のメヒアばかり目立ってしまったこの悔しさを古巣で晴らすことができるか。来季の成績次第では台湾に行って文句を言いに行こうと思う。