のしかかる莫大な費用。
昨夜、韓国のKBSニュースを観ていたところ現地の高校野球事情についての特集があった。約3分間の中で報道された内容は冬季期間中の合宿についてのものだった。
現在、野球部がある高校の数は53と言われている。この時期は首都のソウルをはじめ、韓国全土で雪が降る。つまり室内練習場がない限り練習ができないということだ。
日本の高校で考えてみると練習場がなければ校内でランニングや素振り、筋トレに励んでいる。自身もマネージャーをしていた経験があるためその様子は見ていた。
韓国の高校のほとんどでは海外合宿を行うという。場所は日本や台湾、アメリカだ。期間は1ヶ月から3ヶ月ほどに及ぶ。その分、球児達の両親に遠征費用がかかってしまう。
国では中学までは海外合宿をしてはいけないという取り決めがなされたが、高校は関係ない。アマ球界内で明確になっていない規則のために将来性があるプレーヤーは家庭の事情で諦めなければならない。
この海外遠征費用に関しては部活と父兄で意見が対立している。選手の将来を考えて合宿を推進する側と費用をなんとかしなければプレーを続けることができないという側だ。
こうした問題解決が最優先であるのが現状だ。先日、韓国野球委員会(KBO)が全高校に支援金を送ることを決めた。野球部が少ない原因は弱いからではなく、部費の少なさなのだろう。
日本のように校内で練習ができるのでは、と疑問を抱いてしまうが難しいようだ。プロとアマが一体となって費用問題を解決しなければ今後の発展はない。8月のU18では第3位と健闘しているだけに選手の能力は高いのではないか。
プレミア12で掲げられている「野球国力」の意味は今でも不透明だ。力をつけるためにはプロだけの力ではなく、アマ球界も含めたすべてのカテゴリーがお互いに協力して問題を解決していくことだと考えている。
韓国の高校野球の未来は費用調達にかかっているのだ。
出典元:
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=056&aid=0010265786