【韓国プロ野球】侍ジャパンとの差に焦りを感じる代表チーム

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新年からひたすら球界の課題を模索中。

昨年は第1回プレミア12が行われ侍ジャパンは3位に終わった。采配やビジネス面などで色々と課題が挙げられているが、新たな国際大会の開催はファンにとって楽しみの1つになったのではないだろうか。

次に待っているのは17年WBCだ。今年は本戦に先駆け、2月のオーストラリアを皮切りに予選が行われる。清水直行(元千葉ロッテなど)がコーチを務めるニュージーランドや色川冬馬氏が率いるパキスタン、巨人に在籍したエドガー・ゴンザレスが指揮を執るメキシコなど注目すべき点もあるのだ。

お隣の国、韓国は前回大会における1次予選敗退の悔しさを晴らすため燃えているはずだ。だが、現地関係者は代表チームの未来を心配している。

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写真:プレミア12で優勝し、記念写真を撮る韓国代表

優勝したとはいえ、キム・インシク監督が挙げていたように先発投手の育成や代表組織の整備など課題が山積みだ。WBCまで約1年、東京五輪で野球競技が復活するとしてあと4年しかない。日本も同様だが、時間がないのだ。

韓国のプレミア12優勝までの軌跡を振り返ってみると実は最初からつまずいていたのだ。5月20日に組み合わせが決まったが、直面したのは監督選びだった。元々、侍ジャパンのような代表専門組織がなく、以前の日本のような状態だった。「現役監督および、前年の韓国シリーズ優勝チームの監督が指揮を執る」という規定があるため、すぐに決まるとされていたが簡単に事は進まなかった。

その規定に沿うと、13年WBCで指揮を執ったサムソンのリュ・ジュンイル監督が適任だった。しかし球団からの反対と本人が難色を示したこともあり断念した経緯がある。こうして代表チームのアドバイスなどをする技術委員長を務めていたキム・インシクに決まったのだ。これは日程発表から約1ヶ月後の話だった。

北京五輪の際にはリーグ戦を中断してまで代表合宿を行っていたが、今はそれもできない。兵役免除がなくなったこともあるが、昨季から試合数が128から144に増えた。また夏場に雨天中止が増えたため、試合消化できない危険性にもさらされた。それに加え、抑えを任せる予定だったイム・チャンヨンをはじめ、2選手の賭博問題が明らかになった。緊急で選手を入れ替えもあり開幕戦までに幾多の困難に襲われていた。

全試合を終えた監督も「日本のように代表チームに専任監督を置いたほうがよい、将来のことを考えたらもっと若い選手が台頭しなければならない」と言っていた。今のままでは同じことの繰り返しでまたイチから監督を選ばなければならない。その分、時間がなくなってしまう。

選手選考にしても同様だ。WBCはよいにしても東京五輪を見据えたとき、メンバーがだいぶ変わるだろう。プレミア12の全28人のうち4年後に30歳代を迎えるのは22人だ。早急な世代交代が求められる。特に絶対的なエースの不在が大きい。リュ・ヒョンジン(ドジャース)以来、1人で試合を支配できるような投手がいないのが現状だ。大会ではキム・グァンヒョン(SK)がエースだったが、威圧感はない。

専任監督や若手の台頭、エースの育成などリーグ戦だけではなく、代表チームでも課題は多い。ただ、リーグと代表は1つに繋がっている。現地メディアでもこの「日本との差」は認めているところだ。新年早々、ライバルとの環境の差に焦りを感じていることだろう。

出典元:
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=109&aid=0003233732

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