未だ決まらずも焦りはなし。
日本球界関係者のメジャー移籍で今のところ決まっているのは前田健太とオ・スンファンだ。8年という大型契約や1年契約のオプション付きなどその内容に彼らは満足しているかどうか不明だが、長年の夢を実現させたことを祝福したい。
その一方でまだ決まっていない選手もいる。昨年の日本シリーズでMVPを獲得したイ・デホだ。
映像:プレミア12のドミニカ戦で逆転2ランを放つイ・デホ
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=07u2ym_0ZhQ)
これまでを振り返ってみると事の始まりは昨年10月下旬、韓国メディアが「ソフトバンクを退団してメジャーに挑戦する」と報じたことだった。本人はその直後は否定したが、11月3日の記者会見の場で正式に挑戦を公言したのだ。
年齢的にもラストチャンスということや家族の後押しもあって下した決断だ。プレミア12でも準決勝の日本戦で決勝2点適時打を放つなどアピールしたものの、大きな動きはない。昨年行われたウインターミーティングにも参加したが、あまり効果はなかったようだ。それでも『MLB.com』ではFAの中で注目する選手をを10人挙げ、イ・デホに7位に入っている。見捨てられた訳ではなさそうだ。ただメジャーだけに集中してもいられない。ソフトバンクが残留交渉を1月までと期限を設けたこともあり、もう時間がない状態だ。
前から思っていることだが、メジャー球団とソフトバンクを天秤にかけないでほしかった。11月に表明した時点で退団を決めたほうが潔かった。期限まであと1週間、球団側も首を長くして待っていることだろう。
現在はアメリカに残り、古巣のロッテジャイアンツの選手達と自主トレを行っている。本人は「体の調子は今が最高だ」と語っている。その要因は彼についている個人トレーナーの存在が大きい。これまで136キロだった体重が125キロになり、ベスト体重を維持しているそうだ。練習では有酸素運動やバランス、筋トレなど規則的なメニューをこなしている。
同時に体に無理のない生活も送っている。7時30分に起床し、8時から練習開始。夕食も含めて宿舎に帰るのは19時30分で半日を使って汗を流しているそうだ。
プレミア12の影響で12月から体を鍛え始めたイ・デホ。トレーナーが太鼓判を押すほど体の調子は良いという。元々、自己管理力が高い選手として知られているためか安心して練習の様子を見ることができる。古巣のチームメイトも打撃や守備を見て俊敏な姿に驚いているという話だ。
今の調子を維持できればあと2,3年は活躍できる。後は吉報を待つだけだ。