【鉄人のいま】58歳のフリオ・フランコ。 韓国の若手指導に向け準備中

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BCリーグを湧かせた鉄人は韓国で選手育成。

昨年、石川ミリオンスターズの監督兼選手として注目の的になったフリオ・フランコ。今季から韓国・ロッテジャイアンツの2軍打撃コーチに就任した。韓国に戻るのはサムソンライオンズに所属していた00年以来、16年ぶりとなる。

映像:始球式に登場したフリオ・フランコ
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=i1mRfGmOa70)

以前、66歳まで現役だと公言していたが、今回は専任コーチとなる。石川では25試合に出場して打率.312 24安打 16打点の成績を残し、韓国でも兼任を期待したが、首脳陣が許さなかったようだ。

フランコは2月1日から始まる台湾でのキャンプに向けて準備をしている。26日に釜山に到着し、宿舎や練習施設の訪問など身の周りの整理をしているという。それらが終わり次第、選手達を指導することになる。

球団が評価しているのは彼の自己管理能力にある。日本でも称賛されていたが、この力は16年前に所属したサムソン関係者らも驚いていたという。当時、コーチとして共に闘っていたリュ・ジュンイル監督は次のように証言している。

「フランコの管理能力は全選手が見習うべきだ。一切、お酒を飲まず、タバコも吸わない。練習は朝から長時間するのではなく、自分自身でするべき量を決めている。栄養をしっかりと補給し夜更かしはしない。自ら選手寿命を縮めるようなことはしない。この徹底した管理が今でも選手として活躍できる要因だ」

今回、所属するロッテの2軍には数多くの若い選手がいる。彼の鉄人ぶりは必ず力になるはずだ。チームは12年以降、プレーオフに進出できていない。ゴミ袋を使って応援する独自のスタイルもあり観客数も全球団で1番だったが、近年はサムソンにその座を奪われているのだ。

1軍ではプレミア12に出場していたソン・アソプとファン・ジェジュンの2人がメジャー移籍できずに残留した。本人達にとっては残念だったが、球団としては嬉しい悲鳴なのかもしれない。後はフランコが指導した選手が上で活躍できるかどうかだ。昨年のチーム打率は.280で5位だった。

フランコが担う役割は重要なものになるだろう。韓国の2軍はフューチャーズリーグと呼ばれており北部・中部・南部と3地区制で行われている。昨年のロッテは南部で2位だったが、1位のサンム(軍隊のチーム)に20.5となるゲーム差をつけられていた。全12チームと比較すると打率.308と2軍も5位だ。まずまずの成績でも満足はできない。

若手はいかに選手寿命を延ばせるか、その極意を学ぶ機会を得た。その利を生かして1軍をプレーオフに導くキーマンが出てきてほしいところだ。日韓の球界関係者が認めた鉄人の能力がまた発揮することになった。

選手として27年を過ごしたフランコ。指導者として5年目となるシーズンが今、始まろうとしている。日本人選手がいなくとも指導者は多い韓国球界。毎年、ソフトバンクが韓国球団の2軍と試合を行うこともあり、接点はある。1軍とは違い、2軍の球場は行きにくいという情報があるが足を運んでみてはいかがだろうか。

出典元:
http://star.mt.co.kr/view/stview.php?no=2016012711110321425&type=1&outlink=1

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