【新刊発表】巨人V9を支えた書籍「ドジャースの戦法」が韓国で発売

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V9の原動力となった書籍が子供たちの育成に一役買う。

2月1日、ついに日本球界の16年春季キャンプが始まった。毎年のように現地に出向くファンもいれば、テレビやYou tubeなどの動画配信サイトで中継を観るファンもいる。各球団の練習を見ながらどの点に注目するかはそれぞれであり球界関係者のみならず、我々ファンも日々、注目するところだ。

すでに韓国や台湾でもキャンプは始まっている。台湾での注目はFAで中信兄弟に移籍した林智勝、一方の韓国はハンファに入団したウィリン・ロザリオだ。連日、この2人の動向でメディアは騒いでいる。オフも終わり毎日のように情報が入ってくることはこちらとして嬉しい限りだ。

韓国野球委員会(KBO)は1日、新たな書籍を2冊発行した。これらは少年野球向けのもので近年の課題であるアマチュア球界の底上げを目的としている。

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写真:KBOが発売した書籍の1つ「ドジャースの戦法」

1冊目は06年から10年間、少年野球の現地調査をまとめたものだ。その中にはチーム数や選手数の増減や体型の統計資料が収められているという。ちなみにチームは282から10年で455に増え、選手は6406人から10604人になった。少しずつではあるが増加の一途をたどっている。また、3000余りの病院から診療履歴を分析し選手がケガをしやすい箇所や安全な育成論の必要性を提示している資料がある。指導者にとっては必須本となるだろう。

1番の注目は「ドジャースの戦法」だ。これは1954年にドジャースの訓練係であったアル・キャンパニスが書いた野球の教科書。日本でも57年に翻訳本が発売され、巨人の川上哲治監督がこれを生かしV9の基盤をつくった。いわば、伝説的な本だ。

今回、約60年の時を越えて韓国でも発売されることになった。内容としても投手をはじめ、すべてのポジションや攻守について細かく説明されている。プレーのメカニズムを知ることができる大事な教材となるそうだ。

現地でも日本と同じようにOB選手が子供たちを指導しているが、プレーヤーや指導者向けの本があまりないという。2冊の発売は韓国球界にとって明るいニュースだ。またパク・チャンホ(元オリックス)やヤン・ジュンヒョク(元サムソン)らレジェンド選手がアマチュア球界を支援するために基金を設立している。バットやボールなどの道具の寄付や新チームの設立など国内中を走り回り尽力している。

新たに発売された本は韓国の野球チームや関係者に配布される予定だ。今後も選手の人間形成のための教育プログラムの開発や技術向上のための映像の制作などを行うという。最近はプロだけではなく、アマにも目を向けている。

「2020年までにアジア野球のリーダーとなる」と昨年発売された雑誌にはこのように書いていた。その時まであと4年ほどある。ついに韓国は本気を出してきた。

出典元:
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=018&aid=0003466122

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