【野球伝道師の旅】63歳も参加したラオスでの交流会。繋がる夢と希望の道

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最高の形で終わった交流会。

1月29日から31日までの間、ラオスで野球交流会が開催されていた。韓国球界を代表する打者の1人で三冠王にも輝いたイ・マンス監督が普及活動を行っていることが縁で両国のチームが集結した。

映像:ラオス野球を紹介したPV
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=rJ_vFU5IZVA)

当初はラオス初のチームである「Jブラザーズ」と韓国国内の少年野球6チームが参加するとされていたが、日本からも参加表明があったという。これは驚きだ。結果は3勝2敗でブラザーズが優勝した。指揮を執ったのはイ・マンス監督自身だ。

優勝したブラザーズの次なる目標は東南アジア野球大会への出場だそうだ。この大会は05年にフィリピンで始まった。最初はタイとインドネシア、ミャンマーの4ヶ国が参加した。現在はベトナムとマレーシア、カンボジアも加わり行われていたが11年を最後に休止している。

試合が終わると監督は涙を流した。なぜなら活動を始めた14年当初、現地の子供たちは野球のやの字も知らなかったからだ。それから約1年と少し、成長した選手達の姿が目の前にあったのだから感慨深かっただろう。現役時代に所属したサムソンライオンズでは優勝を経験したものの、監督を務めたSKワイバーンズでは1度もない。つまり今回が優勝監督として初めて胴上げされたことになる。

実はこの交流会に登場したチームはすべて自費参加だという。日韓両国からだと移動費はもちろん、その他諸経費などで莫大な金額がかかるはずだ。だが、そんなことは関係ない。優先したのは現地の子供たちの笑顔だ。

参加者の1人で韓国社会人チームに所属するチェ・ミョンジン氏は次のように話している。

「イ・マンス監督の情熱を肌で感じた。これにはじっとしていることはできなかった。もちろん会社を休むことは容易ではなかったが、野球を通じてラオスの子供たちが夢と希望であふれることを願って参加した」

なんと参加者の中で最年長となる63歳だそうだ。同時に「年をとってもできることがある」とその姿を見せるために行動したと語った。この決断に敬意を表したい。

現在、ラオスでは既に野球場建設に向けて前進中だ。政府関係者とも接触を図っており、連盟を創設するという話も挙がっているという。イ・マンス監督はその思いを「ラオスの青少年に希望を与えるために野球場をつくる。多くの方に賛同して頂けることを願う」と伝えた。大イベントだったこのイベントは無事に終わった。ひと段落ついたが、のんびりしてはいられない。次から次へと課題はあるのだ。

NPBは昨年から野球の世界的な普及を目標としている。しっかり上層部が動いているのかは疑問だが、まずはこうした取り組みが行われていることを伝えることが最優先だ。現状、国際大会にならなければ他国の詳しい情報が入ってこない。このまま自国のことばかり考えていてはさらなる発展は望めない。

80年で培った技術や指導力をぜひアジア諸国に寄与してほしい。既に活動している人に任せっきりにするのも虚しい。もし、行われているのであればしっかりと現状を伝えてほしい。私たちファンにも必ずできることがある。そう信じて行動しようではないか。

出典元:
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=144&aid=0000415596

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