台湾のスーパースターが語る、国際経験の力。
3月に行われる侍ジャパンの強化試合。対戦する台湾ではひとあし先に出場選手が発表された。その数日後にさっそく1人の入れ替えがあったものの、着々と準備が進められている。
名鑑を見ると1番の注目は台湾人初のメジャーリーガー、陳金鋒(Lamigo)だ。今回は入っていないが長年、代表としてチームを引っ張ってきたのは彼のほかに2人いる。
先日、徳島インディゴソックスに入団した張泰山と台湾で人気No.1選手といえる彭政閔(中信兄弟)だ。
(写真:台北駅構内の広告に登場した彭政閔)
彭政閔は入団16年目の37歳。驚くべきことにこれまで打率3割をきったことがない。また08年には球界記録となる打率.391を記録した。この数字はまだ破られてはいない。
台湾代表には五輪2回、WBC2回選出されており、こちらも国を象徴する顔の1人になっている。
彼は3月の強化試合に出場しない。ファンから驚きの声が挙がっていたが、本人はそこまで重要視してしないようだ。
侍ジャパンが対戦する台湾代表はタイトル獲得者が数多く出場するものの、CPBL選抜でありチェン・ウェイン(マーリンズ)や陽岱鋼(日本ハム)らはいないのだ。
彭政閔なら十分に代表入りをあり得たが、結果的には名鑑に名前はなかった。
このことについて次のように話している。
「3月の日本との試合は特別なものではないため、自ら参加したいと関係者には言わなかった。これまで日本とは何度も対戦した。これからは若い選手に経験のチャンスを与えたい」
代表を4度経験したからこそ言える立場だ。過去を振り返り国際試合での経験は今後の野球人生に必ず良い影響を与えると断言している。
「他国と闘うことはプレーを学ぶチャンスで自身にも良い経験になった。ぜひ若手選手にもそれを感じてほしい」
台湾にとっては日本は手本となる相手。自ら代表の座を譲り、球界発展のため将来を見据えているのだ。
2月6日、台湾の高雄、台南地域で地震が起きた。統一ライオンズの本拠地である台南球場をはじめ、行われているキャンプには影響はなかった。
だが、他の場所では被害が深刻で死者も出ているという。東日本大震災時の台湾からの支援は忘れてはいない。今度は日本が立ち上がる時だ。
1日でも早い復興を願う。
出典元:
http://sports.ettoday.net/news/640293