【台湾の剛腕】最速154キロ右腕の廖任磊。2mの巨人が目指す次なるステージ

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台湾の若き剛腕右腕、目指すは自己最速。

台湾では旧正月を迎え、国内中に縁起色である赤のものが数多く出回っている。先日、台南地区で地震があったこともあり、気持ちは複雑だろう。自身も昨年同様にキャンプを観に行こうと計画をしていたものの、航空券の値段が高く、断念した。

プロ4球団は3月5,6日に開催される侍ジャパンとの強化試合や19日の開幕戦に向けてキャンプを続けている。今週、石垣島で千葉ロッテと対戦するLamigoモンキーズは紅白戦を行い、最終調整を終えた。

その一方でアマチュアも負けてはいない。今秋にメキシコでU-23ワールドカップが行われる。既に出場候補選手60人が発表されており、大会に向けて多くの選手が始動している。その中で日本球界関係者が目を丸くした剛腕投手がいる。廖任磊という身長2m1センチの巨人だ。

映像:ブルペンで投球をする廖任磊
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=c5I_I96hEfw)

廖任磊は現在、22歳。昨年のアジアウインターリーグでは郭李建夫(元阪神)が率いた台湾代表の守護神だった。154キロを叩き出し、NPB選抜の選手達を驚かせている。10試合に登板して4セーブ 防御率1.50という成績を残している。持ち球はスライダー、カーブ、フォーク、チェンジアップだ。

自身も実際に現地へ赴いて彼の投球を見た。投球前に身長2m 体重120キロというその巨体に驚く。スリークォーターから投げ込まれる直球は初速と終速の差があまりなく、逆に途中でノビているのではないかという印象だった。例えるならば野球漫画「MAJOR」の主人公、茂野吾郎が投げるジャイロボールだろうか。試合中のマウンドを見ていないが、対戦する打者はスピードガン以上の速さを感じるだろう。カーブの制球がイマイチだったが、緩急で十分に勝負できる。

元々、廖任磊は岡山共生高校に在籍していた経験があり、日本とは縁がある。その後、大学2年生のときにパイレーツにスカウトされ、入団。2年間、ルーキーリーグでプレーした。昨年、自由契約になり9月のアジア選手権や11月のウインターリーグに参加していた。

現在は国内の大学野球大会に向けて調整をしているという。今季の目標は自己最速となる155キロを出すことだ。「あと1.2キロの差は努力すれば必ずできる」と意気込んでいる様子だ。

実はパイレーツをクビになっても未だにメジャー球団から注目されているというのだ。今後の去就については大学を卒業するまで決定はしない意向を示した。

「自分はまだまだ足りないものが多すぎる。力をつけて若いうちに挑戦したい」

この「挑戦」はアメリカのことを示しているのかもしれない。ウインターリーグを通じて日本球界にも注目選手の1人として挙げられているものの、気持ちは既に決まっているようにもみえる。

正式な代表経験は1度だけ。大学での結果はもちろんのこと、彼の運命を左右しそうなのが11月に行われるU-23だろう。その頃には155キロを投げている可能性は高い。将来的には160キロも夢ではない。今後が楽しみな選手。昨年見た強烈な印象は未だに忘れられない。

日本にくれば大谷翔平(日本ハム)と面白い勝負ができそうだ。そのためには廖任磊が先発転向する必要があるものの、日台対決の夢は広がるばかりだ。

出典元:
http://sports.ettoday.net/news/645623

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