【日台交流戦】熊崎コミッショナーは吳志揚会長の行動力を見習うべきだ

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日本球界のトップはぜひ彼を見習ってほしい。

14日まで行われていた千葉ロッテマリーンズとLamigoモンキーズとの交流戦。試合前には両球団のユニフォームを着てグッズを買いこんだり、石垣牛や八重山焼きそばなど沖縄ならではのグルメを楽しむファンが数多くいた。中には有名人もおり、斉藤和巳氏(元ソフトバンク)がスーツ姿で歩いていた。台湾側からはプロ野球(CPBL)会長の吳志揚氏が来ていた。

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写真:取材を受ける吳志揚会長(真ん中)

彼は昨年2月に就任してからというもの、精力的に活動している。その数日後には自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組を立ち上げた。この番組にはNPBの熊崎コミッショナーも出演し、今後も日台両国の野球界は協力していくことを再確認していた。

3月の侍ジャパンと欧州選抜との試合のときにも来日し、NPBや世界野球ソフトボール連盟(WBSC)関係者とも面会していた。2020年の東京五輪での野球競技復活に向けて多くの話し合いをしていた。台湾の選手が出場する試合ではないものの、常に他国から良いところを取り入れようと自ら来日を決めたという。

今回の千葉ロッテとの交流戦でもLamigoの面々とともに石垣島にやってきた。試合前のファンの様子を観察したり台湾のPRを行っていた模様だ。自身は彼が来ていることを知っていたため、Lamigirlsの写真を撮りながらもどこにいるのか探していたのだ。

そして、取材を受けている1人の男性を見つけて撮影したのが上の写真だ。終わった瞬間、ついに念願の対面を果たし、挨拶をした。ブログであなたのことを紹介していると伝えると次のように話していた。

「私のことを書いてくれているの?ありがとう。台湾球界のことを伝えてくれてとても嬉しい。もし、よい素材の選手がいたらぜひ、紹介してほしい」

試合開始直前だったため、これだけのやり取りで終わったが今回の取材の中で最大ともいえる人脈づくりに成功した。

なぜ当ブログで何度も吳志揚会長を紹介しているのかというと、彼の行動力を魅力的に感じているからだ。前述の通り、ラジオ番組や出張をはじめ、自国の野球界を少しでもよくしようとしているのだ。それは単に言葉だけではなく、実際に動いているのだから説得力がある。

昨年は王建民(マリナーズ3A)にプレミア12出場を打診するためにアメリカに飛んだり、ウインターリーグにKBO選抜を要請するため、韓国プロ野球総裁を訪問したりと積極的だった。

果たして、熊崎コミッショナーは彼と同様に動いているだろうか。一切、そのような情報はない。石垣島には市長が感謝の言葉を言っていたものの、NPB側からは誰も来ていないようだった。

ファンはLamigoの応援を楽しみ、喜んでいたもののトップの人達は何もしていないのだ。それが違うというのならメディアを通じて報道されるべきなのだ。

今、NPBは清原和博の逮捕の件や昨年の賭博問題などで大きく揺れている。暗い話が続く中でも今回の台湾との交流は明るいニュースなのだ。吳志揚会長はよく台湾メディアに登場し、ファンに対して球界内部の動きを伝えている。その一方で日本は問題が起こった時にしか登場しないという閉鎖的な状態になっている。

全部、情報を開示してほしいとは言わない。球界の上に立つ者として何か動きがあればその都度、簡単でもよいので伝えてほしいのだ。

熊崎氏の考えや行動がわからない以上、球界は悪い方法に進むばかりだ。吳志揚会長の行動力を見習ってほしいところだ。

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