3月の試合に向けて好調を維持する台湾の大砲。
台湾・Lamigoモンキーズは千葉ロッテとの交流戦を終えてからわずか3日後、帰国してオープン戦を行っている。石垣島に来ていた選手達は疲労困ぱいと思っていたが、決してそうではない。1番打者として出場していた陽耀勲もすぐに試合に出ており、バリバリ動いているのだ。
その一方でもう1人、現地で注目を集めている選手が最近、絶好調なのだ。台湾初のメジャーリーガーであり、今季限りでの引退を表明している陳金鋒だ。
写真:2015年2月13日に行われたトークショーに登場した陳金鋒
陳金鋒は今季で39歳を迎える。近年は代打か指名打者に出場機会が限られ、本塁打も約2年ほど打っていない。1月にテレビを通じて引退を表明してから注目度は今まで以上に上昇している。3月に行われる侍ジャパンとの強化試合に出場することが決まり、台湾からは「観に行きたい」という声が数多く挙がっている。なぜなら彼にとって最後の国際試合だからだ。
徳島インディゴソックスに入団した張泰山と並び、台湾のレジェンド打者の1人だ。現在、Lamigoをはじめ台湾の球団は韓国球団の2軍と試合を行っている。石垣島組が帰国後、初試合となった17日から登場した。この日は6番指名打者として先発出場したが、残念ながら3打数無安打に終わった。
翌日の試合ではなぜか打順があがり5番だった。この日は前日の無安打のうっぷんを晴らすかのような大活躍を見せた。2打数2安打3打点だ。第2打席は二塁打、その次は左翼へ特大の3ランを放っている。試合後にはチームメイトが集まってきて記念写真を撮るなど大騒ぎだったという。
映像:18日に行われたKIAタイガース2軍戦で本塁打を放つ陳金鋒
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=de6pxOLpVb0)
実に18日の試合から昨日まで3試合連続安打を記録している。そして今日行われたKIAタイガース2軍戦ではついに4番に昇格した。さっそく第1打席に右翼へ適時打を放った。その次は左中間に放った打球が本塁打に思われたが、好守に阻まれてしまった。それでも往年の力が戻ってきたかのように好調を維持している。まだオープン戦の段階だが、打率.500だ。昨年の打率が.200だったことを考えると復活を予感させる。
今のところ、本人は3月の試合については何もコメントはしていない。このまま活躍してくれると来月はスタメン出場もあり得るのではないか。本番までチームはあと5試合を消化する予定になっている。本人はあと何度出るかは不明だが、よい調整ができているようだ。
ぜひ、強化試合では侍ジャパンだけではなく、彼にも注目してほしい。現地観戦する予定のファンはその人気ぶりに驚くことだろう。もちろん、自身は2試合とも参戦する。