【明日本番】開幕投手の座を奪われる台湾人投手はもっと悔しがれ

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台湾人投手はもっと闘争心を持て。

台湾プロ野球は日本より先に3月19日からシーズンが始まる。開幕カードはLamigoモンキーズ対中信兄弟で台湾シリーズの再現となる。場所は桃園国際球場だ。

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写真:シーズン開幕を告げるロゴ
(出典:CPBL 中華職棒 https://www.facebook.com/heartbaseball/?fref=ts) 

明日の本番に向けて既に両チームのスタメンも発表されている。以下が打順だ。

Lamigo

1 詹智堯 中
2 郭修延 二
3 王柏融 左
4 林泓育 捕
5 陳俊秀 一
6 陳金鋒 DH
7 林智平 三 
8 余德龍 遊
9 陽耀勳 右
P 羅曼

中信兄弟

1 張正偉 右
2 張志豪 中
3 林威助 DH
4 林智勝 二
5 蔣智賢 三
6 許基宏 一
7 周思齊 左
8 鄭達鴻 捕
9 王勝偉 遊
P 歐文


Lamigoの先発はオーランド・ロマン(元ヤクルト)だ。11年以来の台湾球界復帰となり、スターターとして全120試合の大事な1戦を任された。しかも相手は古巣の中信兄弟。所属していた3年間で最多勝や最多奪三振、ゴールデングラブやベストナインを獲得し、完全無敵の状態だった。チームが変わっても彼への信頼度は変わらない。

打線を見てみると先日の侍ジャパン強化試合にも出場していた選手の名前がちらほら。2番を打っていた王柏融や第1戦のスタメンだった林泓育、京セラドーム大阪で代表引退セレモニーをした陳金鋒がいる。日本のファンからすれば野手に転向した陽耀勳を注目するだろう。インフルエンザに感染し、静養していたもののすでに治っている。昨年は後期シーズンから出場し25試合ながら打率.425と結果を残した。

一方で対戦する中信兄弟。先発するルディー・オーウェンは191センチ左腕で過去にパイレーツやアストロズに所属した経験がある。よくドミニカの国内リーグに参加しており、13-14年には奪三振王に輝いた実績を持つ。

チームはオフに林智勝と鄭達鴻をFAで獲得したことで強力打線の形成に成功した。また、阪神ファンにとっては嬉しい林威助の名前もある。現在はチームリーダーとして精神的支柱となっている。昨年は96試合に出場し、打率.309 本塁打6 打点59と不完全燃焼だった。台湾球界3年目を迎える今年こそ、自己ベストの成績を残してほしいところだ。

しかし、気になる部分もある。台湾球界の人気選手である彭政閔の名前がないのだ。彼は入団以降、15年連続で打率3割を達成している強者であり、現地では「チャチャ」という愛称で多くのファンから慕われている。そんな選手がなぜスタメンから外れているのか。原因は腰の痛みだという。本人は特に問題はないと言っているが、大事をとってベンチスタートになった。当日は代打での出場が濃厚だ。

ついに来たシーズン開幕の日。現地のファンの反応を見ていると陳金鋒がなぜ6番にいるのか疑問の声が挙がっているが、試合が楽しみで仕方がない様子だ。それは日本のファンと同じであり、国は違っていても野球好きの気持ちは同じなのだ。だが、自身は心配していることがある。それは両チームの先発が台湾本土の選手ではないということだ。 
 

投手力が弱いのか、よく大事な一戦を海外の選手に任せる傾向がある。Lamigoは前身である「La newベアーズ」時代の04年から数えて台湾の選手が投げたのはわずかに2回しかない。14年には正田樹(現愛媛)が開幕投手を務めている。中信兄弟は昨年まで2年連続で鄭凱文(元阪神)だったが、今年はオーウェンに任せる。

 
お互いにシーズンを占う勝負であることはわかっている。できれば本土選手同士の投げ合いが見てみたかった。自身は何度か国際試合で台湾の投手陣を見ている。先発は良いが、交代するにつれて個々の能力が下がっていく印象があり、後半になればなるほど打ち込まれているのだ。

今年から統一ライオンズの監督になった郭泰源は「台湾の投手は力任せに投げるために制球が悪い。また、決め球がないため打たれるパターンが多い」と言っていた。今夜は最新の世界野球ランキングが発表され、台湾は3位に昇格した。結果だけ見れば嬉しいが、選手の力を考えればまだ順位相応の力は持っていないと思う。

外国人選手が必要ないと言っているのではない。台湾のリーグなのに本土の選手が開幕投手の座を取られてもよいのか。もっと悔しがるべきだ。明日はこの1試合だけだ。残りの統一と義大は誰が投げるのか気になるところだ。

出典元:
http://sports.ettoday.net/news/665280

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