【復活】辻内崇伸と投げ合った158キロ右腕のハン・ギジュ。1462日ぶりの勝利

NO IMAGE

涙のカムバック。

「アマチュア時代はよかったのに」
「プロに入って数年は輝いていたのに」

個々の力はあるはずの選手達が時が経つとともにケガや不調に悩まされていく。逆に鉄人のようなタイプも存在するが、それはまれなことだ。

近年、自らトミー・ジョン手術を受けて復活にかける投手も増えてきた。12日の西武戦で久々の勝利を挙げた和田毅(ソフトバンク)をはじめ、ダルビッシュ有(レンジャーズ)、桑田真澄(元巨人)らがその例だ。

投げられるようになるまでに約18ヶ月かかると言われているものの、手術前よりも球速が上がったりプラス要素もある。

お隣の韓国でも長年のケガと戦い、復活をとげた選手がいる。KIAタイガースに所属するハン・ギジュだ。過去、158キロを投げたこともあり「ロケットボーイ」と呼ばれている。

image

写真:ハン・ギジュ(右)

アマチュア時代はリュ・ヒョンジン(現ドジャース)とチームメイトで当時はハンがエースだった。150キロを超える直球を武器に05年のアジア選手権では辻内崇伸と投げ合った経験がある。

翌年には契約金10億ウォンでプロ入り。日本でいえば約1億円になるが、新人にこれだけのお金を出すのは韓国ではほぼないことだ。

既にこの時点で肘を故障していた話があるが、決して言い訳することなく投げ続けた。
初年度は先発や中継ぎなどをこなし2桁10勝を挙げた。翌年から抑えに転向すると07年は25、08年は26セーブと順調に結果を残していた。

しかし09年に肘が悲鳴をあげてトミー・ジョン手術を受けることになった。そこからはリハビリの日々。11年に1軍に復帰したが、自慢の直球の威力は失われて打ち込まれる場面も増えた。治ったかと思えばまた別な箇所を負傷してしまう。それが影響して12年を最後に勝ち星から遠ざかってしまった。

昨年は7試合に登板するも勝てず。そして迎えた12日に行われたSKワイバーンズ戦では2番手として登場。3回を投げて被安打0 四死球3 奪三振3の成績で4年ぶり、1462日ぶりの勝利となった。

試合後、ハン・ギジュは次のように話していた。

「自分よりもチームが勝てたことが嬉しい。もう昔のような速球はないが、緩急で勝負していく」

肌寒い日だったが、本人にとってもファンにとっても熱い日となったことだろう。昔のような直球を見ることができないのは残念だが、こうして長い年月をかけても復活する姿は国関係なく感動するものだ。

奇跡のカムバックを祝福したい。

出典元:
http://m.sports.naver.com/general/news/read.nhn?oid=025&aid=0002611045

アジア野球カテゴリの最新記事