【複雑】雨天中止の判断が難しい韓国球界。ファンの心もやきもき

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雨に楽しみを奪われたファンたち。

雨天中止―野球に限らず、どのスポーツも天候には勝てない。それでも会場に集まったファンは試合が始まることを期待して待っている。関係者は予報や雨の強さなど色々な要素を考慮しながら決断しなければならない。

日本ではたとえ中止になったとしても選手がグラウンドに登場し、敷かれたブルーシートに向かってヘッドスライディングをする。ファンのことを考えて楽しませてくれる。この様子はお隣の韓国でも同じだ。現地ではそんな「雨天中止」についてちょっとしたニュースになっていることがある。

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写真:15年9月11日に行われたKTウィズ対LGツインズで雨天により試合が中断した様子

本日、4月16日に開催予定だった全5試合がすべて中止になった。その中でソウル・チャムシル球場のトゥサンベアーズ対サムソンライオンズでは当初17時からの開始だったが、17時45分に中止が決まった。その場にいたファンはがっくりして家路につく。それもそのはず。なぜなら途中で小雨になり、試合ができる可能性が高まっていた中での決定だったからだ。

元々、17時から18時までの間までは雨が降り続ける という予報だった。ファン目線で考えると試合開始までにグラウンドにシートを敷いて、適度に整備を行えば十分にできると思うところだ。その考えに同調するかのように選手達も球場関係者も雨の様子を見ながら本番に向けて準備をしていた。せめて1時間我慢すれば試合が見れる―そんな期待感を膨らませながら待っていたが、止む予定だった18時を待つことなく中止が決まったのだ。

たとえ自然には勝てないとはいえ、ここまで決断に慎重になるのには理由がある。以前、別の試合の主審は雨天でも試合が出来るのにもかかわらず、中止したことから韓国野球委員会(KBO)から6試合の出場停止処分を受けたことがある。せっかく球場に足を運んでくれたファンに対して勝手な判断はできないということだ。この事例は日本では考えられないことだ。

この処分が下されてからというもの、試合中止の決断には関係者の話し合いと時間を十分にかけることにしているという。ただ、ファンを雨の中で待たせる訳にもいかないため、いつ決めればよいのかと困惑する声もある。タイミングを計ることは決して簡単ではないが、最初から中止がわかれば納得するだろうし、開始ギリギリまで待ってほしいならば目安を決めておけばよいのではないか。

もちろん、選手のプレーを生で見たいからこそ我々はいくら遠方でも足をのばす。中止の知らせがない限りはいくらでも待つ覚悟ではあるが、現地にいながら「試合はありません」となると残念としか言いようがない。この気持ちはたとえ国が違っても同じということだ。

今回のチャムシル球場だけでも12,000人余りのファンに影響が出た。自身も過去、韓国で2回も同じ経験をしているが、期待を裏切られた気持ちは何とも言えない。

出典元:
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=450&aid=0000021220

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