【新展開】韓国プロ野球がキューバ市場進出を狙う

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新たな狙いは中南米に。

今年から中国を新しい市場として選んだ韓国球界。去る3月に韓国野球委員会(KBO) のコミッショナーが現地に渡り、中国棒球協会と協力提携を結んだ。リーグ戦開催期間中に中国からコーチを招き、球団内や試合を見学させる。また、グラブやバットなど道具を支給する予定になっている。

これからどのような展開になるのか、と思っていたところ具体的に行動をする前に別な国にも進出しようとしていることが明らかになった。その国はキューバだ。

 

 映像:日本にもやってくるキューバ人選手
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=wZvRRpvI9pk) 

韓国とキューバといえば08年の北京五輪の決勝戦が有名だ。当時はユリエスキ・グリエル(元横浜DeNA)が中心選手の1人として出場していたが、最終回に迎えた逆転のチャンスをものにすることができず、キューバは準優勝に終わっている。それから7年後、昨年のプレミア12の壮行試合で再度対戦した。結果は1勝1敗の引き分けだった。

今も関係があるキューバに対して韓国は新たな手に出た。今度は国内リーグに選手を迎え入れようとしている。既にドミニカ共和国やベネズエラなど他国のプレーヤーがいるが、今だにキューバ出身者はいない。近年の代表チームの力が衰えているようにも思えるが、個人の能力はまた別だ。狙うは金額が安く、実力がある選手だ。

だが、実現に向けて越えなければならない壁がいくつかある。まずはアメリカ行きの阻止だ。昨年、アメリカと国交正常化したことにより亡命をせずにメジャー移籍ができるようになった。その後、20人ほど移籍したことがわかった。まだまだこの勢いが収まる気配もなさそうだ。

次はお金だ。今年はKBOコミッショナーと全10球団の関係者が現地を視察した。その際、トライアウトを実施するかどうか話し合いの場を持ったという。最大でも1億5000万ウォンを出せば利益が出る計算だそうだ。開催するのはよいが、果たしてよい選手がキューバ国内に残っているかどうかだ。日本やメジャー球団が毎年のように現地視察をしている。すでに韓国が狙うようなプレーヤーは残っていないのではないのだろうか。

それでもKBO関係者は選手を獲得できれば新たな市場が生まれると期待しているという。日本と同じようにキューバ野球連盟と連絡を取るところから始まるだろう。昨年、対戦していることから第1関門である「連絡」は簡単に突破できる。問題は選手の見極めだ。

最近の韓国のニュースを見ていると国内選手の活躍があまり報道されない。助っ人選手を狙うのもよいが本土の選手を育成することが最優先なのではないだろうか。代表チームは強いとはいえ、世代交代をしなければならない時期にきている。もちろん、キューバの話が実現すれば面白くなるが かえって心配になる。

この判断が正しいのかどうか、疑問だ。

出典元:
http://sports.donga.com/3/all/20160427/77819547/3

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