命運は台湾に。
韓国プロ野球委員会(KBO)が中国棒球協会と業務提携を結んでから約2ヶ月が経とうとしている。現在はコーチの招待や道具送付など具体的な活動計画を練っているところだ。
日本から遅れること約10年。世界トップクラスを誇る13億の人口を誇る国を市場として考えないことはあり得ない。ついに韓国が動きだしたのだ。人口の1%を野球好きにすれば1300万人のファンを獲得できるのだから。
以前、北京で行われた観光の国際博覧会にKBOがブースを出展して野球をPRしたことがある。それから両国は関係を持ちはじめて3月の提携終結に至った。
これから中国にどのように売り込むのか。それは台湾がカギを握っているという。
写真:韓国・モクトン球場
韓国と台湾といえば日韓戦に匹敵するほど国際大会での注目カードに挙げられる。現地記者によれば「台湾は韓国に対して全力で勝ちにいく」という。
その一方で台湾は中国とも関係がある。毎年のように交流戦を行っているのだ。台湾は社会人、中国はプロで試合に臨んでいるようだ。近々、6月に開催される予定になっている。
つまり、韓国が台湾に野球を売り込めば中国にも自然と情報が流れていく仕組みができる。逆に台湾側がPRしている噂もある。
昨年、林智勝(中信兄弟)がFA宣言をした際、韓国球団が獲得に名乗りをあげた。その候補はサムソンライオンズとロッテジャイアンツとされていた。もし、韓国球界に移籍するならば広告費を出すと表明していた台湾企業もあったという。
実現はしなかったが、現地では少しだけ台湾野球の話題で盛り上がっていた。
台湾で毎月発売されている雑誌「職業棒球」では必ず他国の情報を紹介するページがある。韓国だけではなく、日本やアメリカ、キューバなど多岐にわたるため全くファンが球界のことを知らない訳ではないのだ。
韓国が中国に野球をアピールするために必要不可欠な台湾の存在。まずは選手を知ってもらうことからだ。これに韓国で活躍する台湾野球のスペシャリストがある提言をした。その人物とは昨年のプレミア12でも手腕を発揮していたキム・ユンソクだ。
彼によると韓台でそれぞれ1試合ずつオールスター戦を行えばよいという。例えるなら歌手やアイドルが海外ツアーをするような感覚だ。なぜ、このようなことをするのか。現状、韓国のコンテンツを買ってくれるのは台湾だけだというのだ。これは痛手でしかない。
もし、試合が実現するのなら自身は取材に行く。しかしKBOは最近になって市場拡大に躍起になっている。中国や台湾、キューバと色々と首を突っ込んでおり混乱しているように見える。1度、地域を絞ってみてはどうか。
出典元:
http://m.sports.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=020&aid=0002967938