12億の金の卵たちが一気に成長する可能性あり。
当ブログは韓国や台湾を中心にアジア野球の情報をお伝えしている。時には中国やラオスといった地域に話題を広げたりもする。日本やアメリカの話題は多くの方がやっているため、専門家の方にお願いする。ここではアジア人や地域に絞ってニュースをお届けする。
自身は3月から取組みの1つとしてアジア野球連盟に所属している国に連絡をとり、現状や将来のビジョンなどを聞いている。最近は休止しているが、それでも連絡がついた国の数は2桁になった。
元々は関係者との人脈づくりを目的として始めたことだ。 なぜかその中でもインドから頻繁にメッセージが来る。連盟の中の人もいれば、代表で投手をしている人もいるのだ。
そんなインドから興味深いニュースが入ってきた。
写真:インド野球連盟のロゴ
(出典:Amateur Baseball Federation of India – ABFI https://www.facebook.com/Amateur-Baseball-Federation-of-India-ABFI-1696101167300402/?fref=ts)
韓国の大手家電メーカーである「LGエレクトロニクス」がインド野球連盟と業務提携を結んだという。LGといえばプロ野球チーム「LGツインズ」の親会社でもある。チームの中で日本と関係がある選手といえばイ・ビョンギュ(元中日)が有名だ。この会社は韓国はもちろん、日本も含めてアジア14ヵ国で世界展開している。その中のインド支社が野球連盟とタッグを組んだ。
現地では頻繁に大会が行われているが、経済的な理由なのかあまり国際大会に参加できない。久々に表舞台に姿を現したのは昨年の2月に行われた西アジアカップのときだ。この大会には当時、イラン代表監督として参加していた日本人の色川冬馬氏もいた。
インド野球の特徴として男子だけではなく女子野球もあり、同時進行で選手を育成している。こちらは今年9月に韓国で開催されるワールドカップへの出場が決まっている。LGは今大会のスポンサーを務めることもあり、良いタイミングで支援することにしたようだ。
今回の業務提携についてインド支社のチェ・ヒュソン氏は次のように決意を語っている。
「インド野球連盟や代表チームと提携できることをとても嬉しく思う。私たちは野球競技振興に寄与したいと考えている。将来的には有望な選手達が大きな国際大会に参加できる機会が生まれることを楽しみにしている」
具体的にどのようなことをするのか。ひとまず女子野球ワールドカップに向けて道具の支援を行うという。自身が連盟関係者にインタビューをした際に聞いた悩みの1つとして質のよい道具がないことだった。もちろん努力しているが、なかなか思った通りにはいかないという。その悩みはLGが解決してくれそうだ。
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が発表した最新のランキングではインドは59位に入り、世界中のファンに野球があることを知らせる形となった。既に映画にもなった「ミリオンダラー・アーム」を通じてマイナーリーガーが誕生しているが、これまで国内の状況の把握が困難だった。
インドにとっては心強い味方がついた。また、韓国にとっては新たな市場を開拓する機会にもなった。双方がWin-Winの関係で成立した今回の業務提携。この決定が今後のアジアの勢力図を変えてくれるだろうか、楽しみでたまらない。
日本は台湾と仲がいいが、いつの間にか他国に市場を取られている。ニュージーランドで活躍する清水直行が書いた書籍のタイトルと同様だが「日本野球を売り込め!」ということを大きな声で叫びたい。
出典元:
http://www.wbsc.org/news/lg-expands-global-presence-in-baseball-partners-with-baseball-federation-of-india/