今年はアジア球界向上の第一歩
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が発表したランキングでは日本が1位、台湾が3位、韓国が4位と「アジア3強」がトップ10をキープした。
この結果に喜んではいるものの、上記3ヶ国とアジア諸国との実力差がありすぎるため、複雑な気持ちだ。
今後のアジア球界のレベルアップのためには他国への支援を継続的に行わなければならない。
すぐに強豪国になるのは難しいとしても今後の市場開拓にも繋がる。
真っ先に韓国が動いた。去る3月に韓国野球委員会(KBO)と中国棒球協会が業務提携を結んだ。
中国への道具支援をはじめ、韓国リーグ戦期間中にコーチを招いて研修などを行っていく。
写真:韓国・ネクセンの元本拠地であるモクトン球場
強力なバックアップを得た中国は明日27日からリーグ戦が始まる。今年は6球団で各チーム30試合をこなすようだ。
開幕戦は昨年優勝した江蘇ペガサスと過去5回の優勝を誇る北京タイガースが対戦する。決戦の地は上海だ。
もちろん、新たな幕開けに韓国が反応しない訳がない。KBOのク・ボンノン総裁とヤン・ヘヨン理事長が現地に行き試合を観戦する。
総裁は始球式も行うという。
なぜ今回のように韓国は中国に対して興味をもったのだろうか。
そのきっかけは「韓流」だ。日本では以前と比べれば人気度が落ちているように感じるが、中国ではまだまだそのようなことはないようだ。
ドラマというコンテンツがあるなら野球でもできる、という考えだろう。
既にメジャーリーグは野球アカデミーをつくりマイナーリーガーを誕生させたが、まだまだ入り込める余地があるという訳だ。最初は日本のプロ球団も中国と業務提携を結んでいたが今はほぼなかったことにされている。
今回のKBO総裁による中国訪問で両国による具体的な取り組みが明らかになる。
まずは韓国で開催される少年野球の大会に中国から2チームが参加する。また、6月には中国で審判講習がある。
韓国側は自国のリーグ戦のアピールも忘れない。
同じく6月には中国のオンラインストリーミングサービスである「iQIYI Sports」でKBOチャンネルを開設してファン獲得を狙う。
これが交流の第一歩だ。3月に結んだ業務提携の内容にはプロ同士の試合構想も盛り込まれている。まだ先の話だが、実現は可能だ。
2016年5月27日は両国にとって新たな歴史の幕開けとなるのだ。
出典元:
http://m.sports.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=410&aid=0000330766