【おじさんの夢】台湾に一時帰国中の張泰山。ファンに今後の去就を語る

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合間の休日。

四国アイランドリーグプラスは上半期が終了した。現在、北米遠征を行っている選抜チームの選手達以外はつかの間の休息だ。張泰山(徳島)はTOPCOファルコンズとの交流戦終了後、一時帰国した。
その後、母国で2月以来となるファンミーティングを開催し、台湾球界在籍時からのファンが数多く集まった。

 

映像:独立 リーグのことについて話す張泰山
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=_AMAbIBGnA8)

集まったファンは彼の背番号49を身にまとい、これまで在籍してきた味全ドラゴンズ・興農ブルズ・統一ライオンズのユニフォームを持つ人もいた。たとえ活躍の場を日本に移してもその人気度は変わらない。逆に知名度が上がったくらいだ。

張泰山はその知名度にも言及した。「日が経つごとに自分のことを知ってくれる人が増える」
いまやタクシーの運転手も知っている徳島県の超有名人であり、どこに行っても声をかけられるそうだ。試合がない日はテレビ出演や各地を訪問。台湾のファンに徳島の魅力を発信する観光大使の役割も担っている。大スターは大忙しだ。

彼はファンミーティングの中で日本行きを決めるまでの過程について話した。元々、昨年オフに統一から専任打撃コーチを打診されていたが、本人はこれを拒否して退団した。つまり球団から引退勧告を受けた形となったものの、現役続行を決めたのだ。
新たな場所に行くとしてもネックとなるのは年齢だ。現役を続けたいが、果たして39歳で自分の力を発揮できるのだろうか。思い悩む日々は続いた。

そこで助言をしたのは家族。子どもから「パパが野球しているところを見たい」という嬉しい一言があり、彼は日本行きを決めたという。その場所は統一時代、師弟関係にあった中島輝士監督が率いる徳島だ。知っている人もいて安心もできる。

選手待遇は決してよくない独立リーグ。その中で張泰山は選手兼打撃コーチとしてチームを支えた。彼を取材している台湾人記者の友人によると周りの選手達はよく彼の元に集まってアドバイスを求めてくるという。教える側も楽しんでいるようで、たとえ言語が違くともコミュニケーションはとれているようだ。

今回の休みが終われば次は下半期が始まる。環境にも慣れてさらに良い成績が残せると自信満々だ。現地のファンは彼の活躍を期待してはいるが、それ以上に注目しているのは今後の去就だ。
徳島側は残留してほしいと希望している。問題は家族。来年、息子は小学生に娘は幼稚園にあがるそうで学校のことも考えなければならない。本人の夢は台湾球界に戻り、選手兼コーチとして活躍することだ。
この件について張泰山は次のように話している。

「もし、台湾は第5,第6の球団ができるなら選手兼コーチとして戻ることができる。しかし、現在の4球団のままだと専任コーチにはなれるだろう。戻れないなら色々と考慮しなければならない」

徳島に残れば現役を続けることができる。あくまでも本人は台湾球界に戻る気でいるのだ。昨年オフに統一を退団した時に他球団から声をかけられなかったのだから難しいともいえる。確かに新たな球団ができれば話は別だ。もしかすると身売り騒動まっただ中の義大が新体制となれば獲得する可能性もある。
ひとまず残り半分のシーズンを完走してからまた考えるそうだ。

18歳から24歳の若い選手が在籍している徳島。彼らからは「おじさん」と呼ばれ慕われている。張泰山の存在はチームにとっても台湾のファンにとっても良い影響を与えているに違いない。後期の活躍も期待したい。

出典元:
http://sports.ettoday.net/news/727738

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