未知の相手に苦戦。
昨日から韓国・釜山で行われているソフトバンク三軍の遠征を取材している。場所はロッテジャイアンツ二軍の本拠地、サンドン球場だ。山奥で交通アクセスが非常に悪い中、選手達はバスで移動している。
関係者の話によると彼らは約1ヶ月ぶりの実践だったようだ。元々は今回の釜山の前にテグでサムソンライオンズ二軍とも対戦する予定だったが、残念ながら3試合ともすべて雨で流れてしまった。このことが影響したのか試合は2対7でソフトバンクが敗れた。
この日の先発は小澤(こざわ)怜史。昨年、日大三島高からドラフト2位で入団した右腕だ。球速は球場内に表示されないためわからない。しかし、スライダーの変化がよく打者を翻弄していたものの、初回から打たれてしまう。
写真;先発した小澤怜史
先頭打者に右安を浴びるも次の打者を右飛に抑える。その後、盗塁を許して1死2塁とされた後、3番打者に左安を打たれてあっさりと先制されてしまう。四球で自らピンチを広げるも後続を断った。小澤は3回にも四球をきっかけに連続安打を打たれもう1点を失う。彼は3回2失点でマウンドを降りた。
一方の打線はまったく元気がない。
初回は簡単に三者凡退、2回は6番・谷川原健太が四球で出塁すると続かず無得点。前半3回までは彼の出塁だけで安打は出ず、未知の相手に苦戦していた。やっとチーム初安打は4回の攻撃。この日、4番に座った幸山一大のバットからだった。こちらも先頭打者が四球で出塁し、二ゴロで1死2塁とした場面から華麗な流し打ちで同点とした。
この試合で球場が沸いたのは5回、ロッテジャイアンツの代打で登場したチェ・ジュンソクだった。彼は元々、一軍の4番打者であり昨年は31本塁打を放った主砲だ。なぜ二軍にいるのか不明だが、どうやら不調が原因のようだ。結果は遊ゴロ。自慢の長打力を見ることはできなかったが、貴重な機会に立ち会った。
写真’代打で登場したチェ・ジュンソク
ソフトバンクの投手陣は小澤の後、齋藤誠哉が2回を投げて無失点と5回まで1対2と接戦を繰り広げていたが、6回から徐々にロッテ打線に攻められる。
写真;2番手で登板した齋藤誠哉
6回からは野澤佑斗が登板。この日はストライクが入らずに制球に苦しみピンチを招いた。
写真;野澤佑斗
登板していきなり二者連続四球を与えてしまう。次の打者は三振に仕留めたものの、右安で満塁とされた。この場面になっても相変わらずストライクが入らず、しまいには押し出し四球で1点を献上してしまった。この後すぐには犠飛でもう1点。
打線は幸山の適時打以降、6回まで安打はわずかに1本。7回にこちらも安打と四球で満塁も得点できず、歯がゆい展開が続いた。
その直後のロッテジャイアンツの攻撃では2ランを含む5安打で一挙3点を取られ、試合を決められた。
ソフトバンクは8回に谷川原の適時打で1点を返すも反撃はここまで。
チーム6安打したが、相手からもらった5四死球のチャンスをものにできずに敗れた。人数の関係なのか代打はおらず、スタメン野手は最後まで出場し続けた。投手は変則投手が多く、今後が楽しみな存在が多いが、反対に野手には長打が打てる選手がほしいところだ。
本日も同じ球場で試合をする。次はぜひ勝利しほしい。