【覚醒】ソフトバンク三軍の釜山遠征第2戦は4対2で逆転勝利

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ついに目覚めた三軍打線。

昨日6日に行われたソフトバンク三軍とロッテジャイアンツ二軍との交流戦の第2ラウンドは4対2でホークスが逆転勝利した。第1戦では6安打するもわずかに2点しかとれなかった打線は9安打4得点と少ないチャンスをモノにして対戦成績を1勝1敗とした。

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この日の先発は14年ドラフト1位の松本裕樹。自身が彼の投球を見るのは、高校時代に甲子園で投げていた以来となる。故障を抱えながらも150キロ近い球を投げていた姿が印象的だったためよく覚えている。しかしなぜ、三軍にいるのか。試合中、このことばかりを考えていた。

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球速表示は相変わらず出ないが、近くでスコアラーが球速を計っており、その声を聞いていたため、大体138キロ前後だった。見せ場はいきなり初回から訪れた。前日は代打で登場したロッテジャイアンツ一軍の主砲・チェ・ジュンソクとの対決だ。この日は3番・指名打者としてスタメン出場しており上に上がるのも時間も問題だろう。

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ドラフト1位対主砲の対決は松本が直球で押したこともあり、空振り三振に抑えた。これは二軍昇格への大きな自信になったのではないか。対戦したチェ・ジュンソクはほかの選手と比べてとても体が大きい。例えるなら二軍の中になぜかイ・デホ(現マリナーズ)が混ざっているような感覚だ。実は彼のほかにも一軍クラスの選手達が出場しているロッテジャイアンツ。完全に二軍というよりかは1.5軍というところだ。

これで気をよくしたのか松本はその後、スイスイと相手打線を抑えていく。しかし、3回に背番号118を着けた育成選手に本塁打を浴びてしまう。これにはスタンドにいた面々も驚きを隠せなかった。打たれた後こそ投手としての真価を問われるときだ。打たれっぱなしで終わるのか、それともきっちりと抑えて終わるのか。松本は後者の方だった。

その後は直球とフォークを巧みに使い、相手打線を翻弄していく。気づけば6回まで投げきり、被安打3 失点1という好成績を残してマウンドを降りた。久々となる実践でこれだけの結果となれば筑後で投げる日もそうは遠くないだろう。

7回からは伊藤大智郎が登板。彼はサイドスローでありながら130キロ後半の球を投げていた。韓国では最近、サイドぎみの投手が増えているように感じるが伊藤大のようなノビのある直球をみることはそうないのだろう。

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この回、6番から始まったロッテジャイアンツ打線をわずか11球で三者凡退。それがすべて三振という圧巻の投球を見せた。そのうち2個は見逃しと手も足も出ない状態だった。この投球が8回に打線を目覚めさせることになる。

打線は6回までわずか3安打に抑えられていた。先発・松本が好投したとはいえ、普段は対戦しない投手の球に苦戦していた。
迎えた8回、先頭打者の7番・茶谷が中安で出塁すると犠打を挟んで9番・堀内の右安で1死1,3塁とする。打陣はトップに返り、川瀬も右安でやっと1点を返した。
2番・古澤がこの日初めての長打となる左フェンス直撃の二塁打で瞬く間に勝ち越しに成功した。3番・黒瀬も右翼線への二塁打を放ち、もう1点追加。なぜこれまで打てなかったのかと疑問をもってしまった。

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8回から3番手の吉本祥二。育成登録となった彼は未だに三軍にいた。登板するといきなり三者連続四球の大ピンチを迎えてしまう。満塁として迎える打者はチェ・ジュンソク。内野は遊撃の川瀬がかなり後ろに下がっての守備位置。長打を警戒するシフトの中、4球目に打球が前に飛んだ。ちょうど下がっていた川瀬のところに球が飛び、遊併に打ち取った。1点を失ったものの1軍の4番を抑えたことは松本と同様によいことだ。
この勢いで9回も登板した吉本は1死1.2塁のピンチも併殺で切り抜けチームを勝利に導いた。

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スコアだけみれば逆転勝ち。しかし、ソフトバンクの投手陣の四死球は2桁の10個と決して目を背けてはならない結果となった。まだ若い選手は経験を積む意味でよいが’、吉本のような入団して年数が経っている選手はもうのんびりしていられない。
発展途上のチームだからこそ、課題も多い。これらが何かを自分の目で見ることが三軍の試合を見る楽しみなのだ。

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