有終の美、飾れず。
昨日7日に行われたソフトバンク三軍とロッテジャイアンツ二軍の交流戦最終戦。結果は1対9でホークスがボロ負けとなった。これで1勝2敗と負け越しが決定。元々はテグでサムソンライオンズ二軍とも試合をする予定だったが、雨で中止になったため結局は釜山でしか試合ができなかった。
残念ながら5回まで撮影した写真が手違いで消えてしまった。そのため、途中からしか写真を見せることができない。それまでは文だけになってしまうがお許し頂きたい。
ちなみにこの日のスタメンは次の通りだった。
1 川瀬 遊 00
2 古澤 二 59
3 黒瀬 一 61
4 幸山 右 124
5 樋越 捕 122
6 谷川原 指 132
7 茶谷 三 55
8 金子将 中 134
9 堀内 左 131
P 中村晨 投 136
試合前の声だしでは三塁側のベンチからまたしても英語が飛び交った。「Good morning! Lets go win」と言っていた。実は文法上は間違っているものの、士気が高まればよいのだからそこは気にしなくてもよいだろう。
この3連戦では野手の面々は変わらないが、守備位置がコロコロと変わる。例えば、初日に三塁を守っていた黒瀬健太が一塁へ、2日目に捕手を務めていた堀内汰門が左翼へといった具合にほぼ全員がほかのポジションを守ることができる。出場機会を得るために複数ポジションをこなすのは既に当たり前になってきている。ある意味、三軍という場所は木村拓也氏(故人)のようなユーティリティプレーヤーの養成所ともいえる。
12時59分に試合開始。先発の中村晨はゆったりとしたフォームからオーバースローだ。191センチと長身のため、角度のある直球が魅力の投手。今回はこの球に期待していた。しかし、立ち上がりからピンチを招く。
いきなり二者連続四球を与えると、3番・チェ・ジュンソクには三塁の野選で満塁となってしまう。続く、4番には右安を浴びて開始からわずか数分で2失点と試合が動いた。それでもその直後に迎えた打者を三併殺に仕留めたものの、四球連発は直らず、中村晨は再び自らの首を絞めることになった。2死1,2塁から8番打者に二塁打を打たれてさらに2点を追加。この回だけで4点と重いビハインドがのしかかった。
2回にソフトバンク打線は相手の失策で出塁した6番・谷川原健太を続く7番・茶谷健太の二塁打で生還させて1点を返した。ここから少しずつ点を返していけばまだ行方はわからない。次の回、今度はこちらが失策してしまう。
その裏の先頭打者は三塁手・茶谷の失策で出塁。続く2番の右安によって無死1,3塁のピンチ。迎えるはチェ・ジュンソク。ここは前日と同じように遊撃手の川瀬晃がかなり後ろに下がり、二塁手の古澤勝吾が二塁ベースに寄ってのシフトに変わった。この作戦が当たり、遊ゴロに抑えた。その間に1点を失ったものの、最低限の失点でこの回を終えた。
先発した中村晨は3回を投げて被安打3 四死球4 失点5(自責点4)の成績で交代となった。四死球がなければと悔やまれる結果だ。まだ彼は今年、入団したばかりだ。今後の制球改善に期待したい。
2番手は山下亜門。登板した4回には1死から内野安打を打たれるも後続を断って無失点。しかし、続く5回には連続四球から味方の失策の間に1点を失った。山下はこの回を投げ終えて降板。ここまで見ていると先頭打者に四球を与えたときはほぼ失点している。以前、台湾人記者の友人から聞いた話ではこの場合の失点率は8割だという。
6回からは初日に引き続き、野澤佑斗が登板。前回の雪辱を果たしたいところだったが上手くいかなかった。
先頭打者に左安を浴びると、1死を挟んで続く打者にも安打を打たれて1,2塁とされる。ここから前回と同じ道を辿ることになる。まず、四球を与えて満塁にする、そして次打者もストライクが入らずに最後は押し出し四球となってしまった。点差があるとはいえ、焦る場面でもない。失点するのならきれいに打たれる方がまだよい。押し出しでは野手はどうすることもできない。その後は6番打者に打たれて2点を追加された。ここまでで1対9となった。
一方の打線は2回に点を取ってからというものなんと7回まですべて三者凡退に抑えられていた。セーフティバントをするわけではなく、ただ淡々と来た球を打っている印象だ。初球打ちが多く積極的でよいが、裏を返せば工夫がないのだ。回によっては攻撃時間がわずか約3分というときもあった。
8回になって9番・堀内の中安が飛び出した。これがチーム3本目。その後は続かなかったものの、久々にベンチが盛り上がったときだった。
投手は児玉→伊藤大と繋いで2人とも無失点のまま最後の攻撃を迎えた。
先頭の3番・黒瀬健太が二飛に倒れるも4番・幸山一大が左安を打った。しかし、5番・樋越優一が二併となり試合終了。最後は点差をつけられての敗戦。直後にスコアボードを撮影しようとしたところ、表示がすぐに消えてしまったためにできなかった。最終的にはチームは得点1 安打4 失策2 与四死球8という結果となった。
この3試合を観戦し、投手の制球力や野手の守備連携の悪さなど数多くの課題が見つかった。プロ球団所属とはいえ、彼はまだ本当のプロ野球選手ではない。まずは今回の遠征が見つかったことを洗い直し改善していえば近いうちに一軍の舞台に立てる日が来るだろう。既に東浜巨や武田翔太、移籍した選手にも目を向ければ立岡宗一郎(巨人)や亀澤恭平(中日)といった選手達が活躍している。必ず韓国で得たものを活かして上に行ってほしいと思う。