大きな球場の行方。
去る6月16日、台湾球界に衝撃が走った。突然、義大ライノスが球団身売りを発表した。新たな買い手が現れればチームとしては存続するが、多くのファンがチーム数増加を望んでいる中でのニュースはショックだ。
1ヶ月が経過した今でも買収に手を挙げる企業はなく、ただ時間だけが経過している。選手達自身は今後に対して不安なことだろう。
写真:義大ライノスの本拠地、澄清湖球場
選手達のこれからが不透明であるままであると同時にもう1つ問題がある。それは本拠地球場の使用方法も決まっていないことだ。
義大が本拠地としている高雄・澄清湖球場は台湾南部で最大級の規模を誇る場所だ。99年に完成。初めてプロ野球が開催されたのは同年の8月7日、統一ライオンズ 対 和信ホエールズだった。この試合後は一時期、2リーグ制に分かれていた時代に2球団が共同利用していた。
04年にLamigoモンキーズの前身だったLa newベアーズが誕生すると現在の桃園に本拠地を移すまでこの球場で主催試合を行っていた。La newがいなくなってから2年間はいわゆる「空き家」状態だった。13年になって義大が代わってここをホームにした経緯がある。
今年の試合日程を見ると7月24日を最後に澄清湖球場で野球はない。これからは約半年の改修期間に入るため、プロはおろかアマチュアチームも中には入ることができなくなる。
たとえ工事が終わってもどこのチームが使うのは決まっていない。約2ヶ月前まで17年WBCのアジアラウンドの開催地候補に挙げられていたものの、韓国のコチョクスカイドームが有力になったため断念した。取り消しになったこともあり、改修を決めたようだ。
球団買収になったとしても果たして新球団が継続して使うかは分からない。もし、別な球場ならば同じことを繰り返すことになる。それか第5の球団がホームにするかだ。
どちらにしろ台湾南部最大を誇る場所を手放すのはもったいない。ひとまず改修工事が終わるまで気長に待つしかない。
出典元:
http://sports.ettoday.net/news/741511