破滅の道をひたすら進む。
7月から不祥事続きの韓国プロ野球。公然わいせつから始まり、現在は八百長問題に球界が揺れている。20日夜にイ・テヤン(NC)とムン・ウラム(サンム)による敗退行為が行われたことが発覚した。韓国現地では「勝負操作」と呼んでおり、チームやファンにわからないように四球を出して報酬を受け取っていたという。過去、12年にも同様のことが行われたが今回は彼らが中心となっていたことに現地メディアは驚いている。
そして25日にまた1人、実行犯が警察に自主してきた。KIAタイガースに所属するユ・チャンシクだ。実際に行なったのは2年前の14年であることを告白したのだ。
映像:ユ・チャンシクの八百長行為を伝えるニュース
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=UPYu6qh6WU4)
彼は11年、ドラフト1位でハンファイーグルスに入団した左腕。契約金も史上最高の7億ウォンと当時からリュ・ヒョンジン2世として大きく期待されていた投手だ。新人の年から26試合に出場して経験を積んだ。しかし、これまでの成績をみると14年まで通算16勝25敗と大きく負け越しており、思い通りの結果を残せていなかった。15年途中にトレードでKIAに移籍したものの、この年は1勝もできず、0勝8敗と最悪のシーズンとなってしまった。また、今年の一軍出場数はわずかに「1」とまったく戦力になってはいない。
警察に話した内容によると14年4月1日に行われたサムソンライオンズ戦で八百長をしたという。当時はまだハンファに所属していたときのことだ。先発をした初回、ヤマイコ・ナバーロ(現千葉ロッテ)を含む2選手を連続三振に抑えたものの、3番打者のパク・ソクミン(現NC)に対して急にストライクが入らなくなり四球で歩かせた。これが決定的瞬間だそうだ。この日、ブローカーから「初回1四球」という依頼を受けて成功したユ・チャンシクは現金500万ウォンを手に入れた。その後、同月4月19日のLGツインズ戦でも同様のことをしていたことを認めた。
警察の取り調べを終えたユ・チャンシクは取材に対して次のように話した。
「球団とファンを裏切ってしまい申し訳ない。先日、八百長のニュースが報道されてから恐ろしくなって自首することにした。知り合いを通じて行ったことだが、なぜそうしたのかは話すことはできない」
これを受けて韓国野球委員会(KBO)は彼を球団活動停止処分とした。これは先日のイ・テヤンとムン・ウラムと同じく、練習はおろか試合にも出場することができない。司法的判断が出るまでは取り調べに集中させるということだろう。
立て続けに明らかになった球界での不祥事。対応の早さには驚いているが、野球のイメージを悪くするばかりだ。当の本人は八百長に手を染めた理由を話せば自分の命が危ないのだろう。14年は周りの期待と反して結果を残すことができずに伸び悩んでいた時期だった。そこに心のスキマにブローカーが入り込み、お金で心を支配した。
今回のように自己申告すれば永久追放はされないようだが、ユ・チャンシクは自分で経歴を汚してしまった。アマチュア時代の実績から長年期待されてきただけに厳しい声が多かったのだろう。プロとはいえ、1人の人間だ。あまり有望視しすぎるとそれが負担となり、悪の道に進んでしまう場合もある。ファンとしても過剰になるのも考えものだ。
これは韓国だけのことでは済まされない。日本球界内でも決してやっていないという証拠はない。また、去年の野球賭博やシーズン前の金銭受授などこれらの傷跡を残したままで日程が進んでいるのだから荒探しすれば闇に隠された事件が明らかになるだろう。
出典元:
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=001&aid=0008564550