いつの間にか戦力外の危機。
今年から韓国・サムソンライオンズに移籍したアーロム・バルディリス(元横浜DeNA)が危機に陥っている。去る8月5日のKIAタイガース戦においてアキレス腱を負傷して二軍落ちしているというのだ。これまで主に3番打者としてチームを牽引していた助っ人の今後が心配になってきた。
自身は7月にソフトバンクホークス三軍の韓国遠征取材を行った。試合は13時からだったため、夕方以降は時間をもて余してしまった。そこで7月5日は釜山から足をのばしてサムソンの本拠地があるテグに向かった。対戦相手はLGツインズ。サムソンはチームとしては順位的に苦しんでいるものの、新球場で選手達はハツラツとしたプレーを魅せていたのだ。バルディリスはこの日、5番・一塁手として出場していた。
移動の関係で実際に観ることはできなかったが、彼は初回に右安を放ち得点にも絡んだ。安打はこの1本だけで3打数1安打に終わっている。チームはイ・スンヨプの本塁打もあり7対3と勝利した。バルディリスはどちらかといえば三塁手のイメージが強いため、一塁を守っている姿が新鮮に思えた。
その後も順調に数字を残していたようで、後半戦は巻き返しのキーマンとして挙げられるほど首脳陣の信頼も厚かった。6月にもケガが原因で二軍落ちを経験したが、復帰してからは打率.324 本塁打7 打点18と結果を残していた。しかし、勝負の夏場での痛い離脱は全体の士気にも大きく影響するだろう。
元々、バルディリスには以前にもアキレス腱の負傷経験があり、慢性的な痛みがある。6月の二軍落ちも同じ理由だ。韓国球界では助っ人選手が二軍に行った場合はほぼ戦力外を意味するが、サムソンは彼に対して寛容だった。なぜならヤマイコ・ナバーロ(現千葉ロッテ)の代役して大きな期待をかけていたからだ。もちろん、それだけではない。長打力だけではなく、安定した三塁守備も魅力なために彼以上の選手を探しているお金も時間もないためだ。
バルディリスが一軍からいなくなって約1週間が経った。今も詳しい状況はわからず、ファンもヤキモキしている。果たしていつ戻ってくるのだろうか。チームを率いるリュ・ジュンイル監督は次のように話している。
「いつ彼が帰ってくるのかわからない。今回は負傷部分の炎症がひどいため、見当がつかない。前回も復帰までだいぶ待ったが・・・」
言葉を濁した監督。チームは序盤から主力選手の負傷に泣かされ、現在9位に沈んでいる。約1ヶ月前は80試合を消化した時点で最下位の10位だった。この記録は82年の球団創設以来初めてのことだと大きく報道されていた。それほど状態が悪いのだ。まだ上位を狙えるこの時期でのバルディリス離脱の影響はとても大きい。
復帰すればまた打ってくれると信じているが、ケガの状態によっては戦力外もありうる。久しぶりに近況を調べてみるとまさかの展開を迎えていた。
出典元’
http://m.sports.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=109&aid=0003370007